なんなん

腐れ縁の男

子どもが高校生になったら

離婚できるという、悪い男の常套句に

阿呆な私は、ひっかかり

はや、10年近い。

何度も自爆。

別れて、復縁し、別れてを繰り返し。

毒親に育てられた私は、耐性が強い。

そして、駄目な人をとにかく助けたい。

私じゃなきゃ、彼は救えないと

盛大に勘違いし、今に至る。

自爆する度、彼の奥さんに、

過ちを謝る手紙を送りつけ、ばらす。

それでも、彼は離婚されない。

きっと、奥さんには

「頭のおかしい人に付き纏われていて、困ってる」と誤魔化しているのだろう。

私になんか、愛はない。

そんなのわかってる。

でも、私は、この人の前では、

少し、甘えられる。

子どものように。

そして、いい匂いがする。

だから、どんなに傷つけられても、

自分からお願いして、復縁してもらっていた。

最近は、

私は、メールを送っていいけど、

彼は基本、返信はしない。

それでいいなら、めーるしてもよいよ、という

謎のルール。

２ヶ月、毎日、2通ほど、

どうでもよいこと、どうでもよくないことを

書いて送った。

その間、２通、返信がきた。

それだけ。

たぶん、私がヤバめの人間だから、

怒らせて、何かしないように、

メールだけ、送っていいよと言われたのだと思う。

本当は、迷惑メールに振り分けられ、

受信のバッジもついてないのかも。

そう、思ったら、虚しくなった。

「もう、メールしない、ブロックはしないから、
私に何か書きたくなったら、メールしてね」と。

それから、２日め。

返信はない。

私は、毎日、アイコンにバッジが付くのを

確かめている。

彼のことを、頭の中から消し去りたい。