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オラファー・エリアソン展 時に川は橋になる

ちょっと前にNetflixのAbstract : The Art of Designという番組にはまっていて、そこで初めてオラファー・エリアソンを知った。映像内の美しい北欧の風景。自然現象を使ったスペースデザイン。その美しさに惹かれて、日本で展示をすることを知った時は必ず行こうと決めていた。コロナで結局展示は延期になってしまっていたものの、3ヶ月越しに念願のオラファー・エリアソン展に行くことができた。

私が行った時はまだ20分待ちだったけれども、日曜日の午後からどんどん列が伸びていった。列に並んでいるのはカップルや男性2人組、中には金髪に髪を染めたギャルまでいる。みんなどこでオラファー・エリアソン展を知ったんだろう。

オラファー・エリアソンは、アートと持続可能な世界を掛け合わせて、訴えかける作品や素材開発を手がけるアーティスト。芸術の枠組みを、気候変動や再生可能エネルギーという全然違う分野と掛け合わせているところが新鮮で、面白かった。

作品自体も、流氷が溶けた水を使った水彩画や、ベルリンから日本までに展示のための物を運ぶ時に、筆記具を円盤に立てておいてできた模様など、自然を元にできた作品が多くて、わかりやすかった。

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「これはなんだろう…?世界地図…?」と考えながら答え合わせにパンフレットを見て、どんな作品なのか知れるのも楽しかった。

あとは、鏡や光、色をつかって異次元な空間がつくられていたのも綺麗だった。一番印象的なのは、白い壁にぼうっと青い真四角の光が現れ、その光が消えたあとに残像でオレンジの四角が現れる作品。目の錯覚を使って、実際に現れたときはちょっと不思議だった。

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作品だけでなくて、作品や商品に使う新しい素材のパターンをいくつも実験しているコレクションも印象的。同じ色なのに質感が違っていたり、使用する方法や用途が違っているのが印象的だった。

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パンフレットの中で、こんな言葉が残されていた。

「あなたが動いているときにだけ、物事が見える」

想定していたテーマから違ったときの発見があったり、新しい視点から物事を見ること、を大事にしているエリアソンの言葉が印象的だった。何より、「行動や変化を起こすことが、新たな発見につながる」という言葉が、世界中の様々な場所で作品を作ってきたエリアソンならではの言葉で、少しわくわくした。

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