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そこに猫がいる日々。

その白い猫は、3月の終わりにやってきた。

とても人懐っこい猫で、まっすぐ僕に近寄ってきた。
こんな猫を飼えたらいいな、と思ったけれど、諸事情でうちでは飼うことができない。
残念だけど仕方がない。

次の日の朝。

白い猫はまだそこにいた。
ニャーと鳴いて、ぼくを呼んでいた。

なんとなく、うちで飼うことになった。
もし飼ってくれる人が見つかれば、その時は飼ってもらうという前提で。

早速病院に連れて行って診てもらった。少し風邪気味だったらしく、薬が出た。

猫を飼うのは初めてだから、薬を飲ませるのもなかなか難しい。でも色々と試行錯誤して、なんとなくわかってきた。

こんな日々がずっと続くのだと思っていた。

ある朝、突然いなくなった。

どこかに遊びに行ったのか、あるいはもともとどこかで飼われていて、その飼い主のところに戻ったのかもしれない。

何にしても、幸せでいてくれたらそれでいい。

でも…。

もしできるなら、帰ってきてくれたらとてもうれしい。僕はここで待っているから。

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