コロナ陽性になって
ようやく症状が落ち着いてきた。
初めてコロナに感染して色々思ったことを書いてみます。
感染者や濃厚接触者になるとはっきり言って大変です。
絶対にコロナを甘く見てはいけません。
街頭インタビューなどで「重症化しないのであれば他の感染症と比べてあまり危惧しなくてもいいのかなと思います」みたいなコメントをよく目にします。
実は私も感染するまでそういう考えが強かったです。
だけど、決して甘く見てはいけません。
重症化しないかもだけど、世間が受け止める「軽症」は実際にかかるととても大変です。
そしてあらゆる活動は止められます。
コロナを甘く見ていた者が、感染者になった立場から書きます。
まず仕事
は濃厚接触になった時点で保健所から最低10日間療養を指示されます。
詳しくは次のようになります。
仕事を最低10日間休む。
あなたの仕事は可能ですか?
会社や職種によって対応が違うと思いますが、リモートが可能な場合リモートワークを命じられると思います。
リモートができない人は外出できないので無条件で休養となると思います。
リモートワークを命じられた場合、当初無症状でも何かしら症状が出る事もあるので、仕事をこなす事が大変になるかもしれません。
世間で言う「軽症」は決して軽い症状ではありません。
強い倦怠感や発熱もあり、リモートワークであってもとても仕事をこなせる体調だとは言えない程の症状に見舞われます。
これを会社や周囲の人が理解してくれるのは、当事者にならない限りなかなか難しいのではないかと思います。
ましてやウチのように子供も療養となれば、まず仕事は手につきません。
その上で休養を命じられた場合は休まなければならず、正社員で給与のコロナ補償をしてくれる会社だと安心して休めるかもしれませんが、中小企業がほとんどの日本企業でどのくらいの会社が補償をしてくれるかわかりません。
政府や自治体が支援金を出してくれたとしても当月に払われることはないので、大変です。
多分実質的には有給消化になるかと思います。
これが派遣社員や契約社員であればおそらく何の補償もないどころか、下手すれば自主退職を促されます。
ちなみに会社側から急な解雇を言われた場合は「労基違反」になる可能性があります。
解雇を言う場合は最低1ヶ月前に本人に言い渡しその間の給与は当然補償しなければなりません。
もし即日解雇などを言い渡された場合、まず会社側に「解雇理由証明書」を出してもらい労働基準監督署に相談するんですが、まずもって会社側がこの証明書は出しません。
出してもらっても何回も会社や労基の方と何度もやり取りをし、払われるのは1カ月分も満たないです。
はっきり言ってとても面倒なんで大体泣き寝入りです。
ここからは
コロナ感染の経過や症状を書きます。
これは我が家の場合なので、個人で全く違うとは思います。一応参考程度に受け止めてください。
前提として私も妻もワクチン接種は2回受けております。
まず最初に陽性判明したのは3歳の次男です。判明してから一週間以上経ちますが未だに無症状です。
次に妻が陽性となりました。検査を受ける前から体調の異変を訴えており、判明した時は微熱と咳が激しく大変でした。
そして私は一回目の検査では陰性でしたが、2日後に喉の痛みや咳などが続いたため再検査を受けて、結果陽性となりました。
なぜか長男だけ未だに何も症状もでず、陰性です。
ただ長男は無症状でも濃厚接触者となり陽性になる可能性が高くなることから、一番長く休養となります。
症状は子供達はほぼ無症状で鼻水が少し出る程度です。
妻は最初に喉の痛みと咳と倦怠感。次に微熱があり3日ほど続きました。今は倦怠感と喉の痛みと咳は残ってますが次第に回復傾向です。
私は陰性判定受けた時は喉の痛みと咳と倦怠感だったのですが、次第に全ての症状が強くなり再検査を受け、陽性受けた時は既に発熱がありました。熱は37.4Cと微熱ですが寒けがしてました。病院ではコロナの薬はないので、風邪の時と同じ薬を処方されると思います。
一番しんどいのは発熱もさる事ながら、倦怠感です。
発熱は病院でもらう解熱剤で抑えられることもありますが、
この倦怠感はまったく軽くなく、とにかく背中やいたるところの痛みを伴う強いだるさが続きます。家事をするのもままならないほどのだるさがあります。
それくらい強い倦怠感があり、しばらく続きます。
これらの症状は世間では「軽症」となります。
しかし、濃厚接触者の状態であっても陰性状態であっても、倦怠感だけでもかなり強いです。デスクワークであっても、とてもPCに向かえる状態ではないです。だけど周りにはなかなか分かってもらえません。オフィスで少しでも倦怠感や喉の痛みなどを感じたら無理をせず、オフィスで横になって不調を訴えて帰宅することを勧めます。大袈裟でも帰宅した方が良いです。
周囲の方は、介抱などせず決して本人に接触しない様にして、帰宅や休む事を勧めて欲しいです。
問題はここからです。子供のいる家庭です。
これは我が家の場合なんで参考までにしてください。
我が家の場合、5歳と3歳の男の子の子供がいます。当然子供達も自宅療養を指示されます。
先述のように次男が陽性となりましたが目立った症状がなかったのは良かったと思います。
ただそうなると家の中で2週間ほど元気な遊び盛りの子供達を過ごさせることはなかなか大変です。
まず日中に仕事なんて進みません。我が家は次男が発達の遅れもあり、何かと物を投げたりこぼしたりするのでまず目が離せません。
それがどういう状況なのかは職場はなかなか理解してもらえません。
私の場合、会社の社長も上司も単身世帯という事もあり、一生懸命説明をしましたがほとんど理解される事はありませんでした。
結局、残念ながら辞める選択肢を選ばなければならない状況になりました。
コロナ退職というのでしょうか。
単身世帯は年々増えています。
私の住む地域では全世帯の半数が単身世帯だそうです。
なのである種の分断を感じる事もあるかもしれません。
ただ私はこの機会にいろんな事を整理して仕事を考えるきっかけになるなと、前向きに捉えています。
妻の職場は同じような立場の同僚や上司がいる事もあり、まだ多少の理解があるようでした。それでも当初はリモートワークを時間通りにするよう命じられておりました。毎日会社の保健師さんとの相談で間接的に説明がある事で職場も理解を示し、正式に休養することが可能になりました。
基本的には保健所から軽症者は「ホテル療養」を勧められます。
単身世帯の方はホテル療養をした方が良いと思います。
ですが幼児を抱える家庭はなかなか難しいと思います。
ウチは3歳次男が陽性で妻と一緒にホテル療養を一旦は勧められましたが、よくよく規定を確認すると3歳以下の子はホテル療養できない決まりがあるようでした。ですのでホテル療養は諦めましたが、可能ならばホテル療養をされた方が良いと思います。
また、ここからは
生活面で大変な事を書きます。
まず一番に大変だと思うのは食費です。
ウチは共働きなので通常は昼食を、大人は弁当持っていったり、職場で買ってきたりで済ましていました。子供達は保育園で給食があるのでそこまでの負担はありませんでした。
しかし、自宅療養となれば、毎日3食×家族の人数分の食費がかかります。
またウチの場合単純な3食分の食費とは別に毎日子供達のストレス緩和のため多少のおやつなども用意しておきました。
もちろん買い物に出かけられないので、ネットスーパーを利用し、玄関に置き配してもらいます。
なので陽性判定になった場合だけですが、各自治体から「支援物資」が受け取れます。
これは自治体ごとに内容や量など違うとは思いますが多分ほとんどの場合受取れると思います。
陽性者1人に一箱分受け取れます。
保健所から陽性判定の連絡があった際に「支援物資頂けますか?」と尋ねてみて下さい。
ただ保健所の方も多忙なため手配まで時間がかかると思いますのであしからず。
我が家の場合、最初の次男の陽性判定から私の陽性までタイムラグがかなりあったので、家族の陽性者がある程度分かってからでも遅くはないと思います。
内容は次のような感じになります(一箱分)↓
結構たっぷりの内容です。
あとそれと、
食費と共に、24時間家にいる事で上がるのが光熱費だと思います。これはかなり上がっていると思われます。
そして一番心配する事は、
子供達との接し方が変わり親がメンタル的に崩れないかです。
要は親のメンタルヘルスです。
特に共働き世帯が増えている昨今は、毎日四六時中、子供といる事に慣れていない親も多いと思います。
なので、いつかある種の虐待や危険な事が起きるかもしれません。これは起こってからは遅いです。
コロナ療養の中で他人が発見できることはほぼ皆無だと思います。
ここはご近所の方や友人などとリモート通話などして、同じ苦労のある者同士の繋がりが大事になってくるかもしれません。
決して自分だけがつらい思いをしているわけではないことを共有できるところを作るのを勧めます。
できればメンタルヘルスの医師とも相談することもできればいいなぁと思います。
ここまでザックリとコロナ療養に於ける事象や感想を書いてきましたが、この時点で「ヤバいな」と感じた方に是非お願いしたい事が一つだけあります。
それは「症状」や「陽性」である事を隠す事です。
収入が減ることや様々な要因で今感染してはいけない事情があることは理解しますが、それは一時的な策に過ぎません。
あなたが今守ろうとしている事と、あなたの生命を守ることは、どちらが大事なのかを考えて行動してくださると幸いです。
少しでも咳が出るとか、喉が痛いとか、身体が重いなど、体調の異変を感じたら直ちに、住んでいる自治体の保健所や病院に相談、診察を受けて適切なケアをして頂きたいです。
さて、
ここからは余計かもしれませんが、
これ以上感染者が増えない事を願って、
TVでのコロナ報道について書きます。
TVでは毎日、新規感染者数をまず伝えて、それに基づいて医者の見解を伝える事がほとんどです。
続いてオミクロン株の特性や病院の状況などを伝えます。
私が少し残念に思うのは、濃厚接触者や陽性者となったら現実、どのような症状に見舞われどのような状況におかれるかの報道は少ないように感じます。(今私が書いてきたような事)
新規感染者数も病床逼迫の状況を伝えるのは大事だと思います。だけど実生活として何が起こりうるのかはまだまだ少ないように思います。
私はSNSで陽性になったことを呟いたら、その後いくつかの番組から直接状況を聞かせて欲しいというメッセージをもらいました。しかし、番組の主旨と私が伝えたい事に相違が生まれてはいけないと思いすべてお断りしました。
一番危惧するのは若者のコロナに対する対応やコメントに対して、やっぱり若者はダメだよねというレッテルを貼るかのような印象を与える報道は、望ましいことではないと思います。確かに陽性者の半数近くは20代以外という事実はあるものの、彼らのすべてが対策をしていない訳ではなく、講じた上でも結局仕事上でも動くことが多いのは致し方ない事です。
それより毎日起こっている自然の密をほぼ伝えないのは甚だ疑問です。私の自宅は電車が近いのですが、毎日消毒がどの程度行われているか分からない電車に通勤通学で満員になっていることなどを危惧することは、番組に登場する医師も触れません。
それはさておき、
問題になるのは感染者を抑えながら経済をどうやって回していくかという事です。
いつもこれが政治の世界でも企業の間でも、あるいは学校運営でもこの2年ずーっとテーマになっていると思います。
今回のオミクロン株の感染者の急増はオミクロン株の感染力が強い(正確には潜伏期間が短い)という事もありますが、やはり年末年始で人流がかなりあったこと。またどこかで密な状態を作ったことが感染者が急増したんだと思えてなりません。
なので「人流抑制より人数制限」という言葉には違和感を覚えます。感染者を抑えるという観点から言えばどちらも必要な事だと思うからです。
結局、感染してしまえば、収入やそれに伴う生活費を誰も補償してくれない事からいうと、少々無責任さを感じてしまいます。
ここからは感染した者の観点から個人的な意見ですが、できればこうなればいいなと思う希望を込めて書きます。
まず一番に思うのは、
やはりPCR検査はもっと小まめにやるべきだと感じます。
理想はどこかの施設や建物に入る時に手指消毒するくらいの頻度がいいとは思いますが、どこかに出かける時は簡易検査をし、陰性判定があった上で行動するくらいしないと経済は回せないのでないのかと。
毎朝仕事始めにPCR検査し陰性を確認した上でオフィスに入ったり、公共交通機関に乗る方が、少しは安心だと思います。
もう一つ大事なのは、何より感染拡大の傾向が出たらステイホームの生活スタイルにする事だと思います。
結局これが一番難しい問題かもしれませんが学校も会社もいつでもステイホームに切り替える準備を整えなければいけません。世の中には色んな職種があるのは理解してますが、人を介さずできることはなるべく機械や色んな手段に切り替える努力は必要ではないかと思います。
いつまでも「やはり人がいないとできない」と言ってるようでは、何も改善しないし、その先の進歩もないと思います。
その上で自身の仕事はどうあるべきかを考える必要があると思えます。
コロナによって様々な生活の様式などが変わり、誰もが元の通り人が触れ合える世界を取り戻したいと思っていると思います。私もそう望む一人です。
しかし、地球温暖化により、グリーンランドの永久凍土の中から新たなウイルスが発見された事からも、またもっと言えば人類が生まれて何万年もウイルスと戦ってきた歴史から言うと、きっとウイルスとの戦いは永遠に続くんだと思います。たまたまこの数十年、医療の発達もあり世界中を巻き込むパンデミックになるほどではなかっただけで、人類はずーっとウイルスと戦っていて、これからもこの戦いは続くのではと思っています。
それを踏まえて言うならば、仕事も生活のスタイルもその時々に合わせて柔軟に変えられる準備が必要だということが、このコロナ感染によってもたらされた私自身の感想です。
最後に、
毎日夜遅くまで、状況把握や検査などで必死で対応している保健所の方々に大変感謝を申し上げたいです。
保健所で検査すると検査結果を当日伝えてくださるんですが、夜22時くらいに連絡が来ます。
また陽性者には毎日個別に状況をヒアリングする連絡をくださります。大変有り難かったです。
また同時に医療従事者の皆さんの対応にも非常に感謝を申し上げたいです。
私が検査を受けた病院は外来患者は少ないですが、感染者が増えたことで来院せず電話などでの対応で見た目には分からないところで忙しんだと感じました。
尚且つ、いつ自身が感染者となるかわからない中、動きにくい防護服を身に纏い対応してくださる方々が、私にはヒーローに見えました。
感謝しかありません。
これ以上感染者が増えない事を心から願い、この文章が皆様の何かの参考になれば幸いです。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとうございます。
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