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「私」への始まり①

5月の終わりの日
24のとき、とても親しくしていた友達と福島に旅行に行った際に作った陶器のコップを、手から落として盛大に割った。
金継ぎでは修復できないほど粉々に割れて、私とそのコップとの付き合いはあっけなく終わってしまった。
思えば人生の2/5ほどを共にしていたのだった。
これまで一度も落としたことなどなく、何気なく、私の生活に寄り添ってくれていて、
いつの間にこんなに長い付き合いになってたのだなと思った。
突然訪れたお別れに呆気に取られつつ、でもなぜかすんなりそれを受け入れた。
そしてこれは何かのメタファーのような気がしている。

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