更年期は突然に③

聞きなれない言葉、偽閉経療法。
ギヘイケイ療法と読みます。
まだ閉経はしていないけれども無理やり閉経にもっていきましょうという、何とも荒っぽいやり方感が否めないのですが。
そうでもしなければ自分ではもうどうにもできない状態なのだな・・。

さて、私の偽閉経療法では「レルミナ」という内服薬を勧められました。
効能、副作用などが書かれたパンフレットを渡され次回再診日までに検討しておくようにと。

しかし不安要素がいくつかある。

一つ目、飲み方が特殊で朝食30分前に内服するということ。
薬を飲んでから朝食まで30分以上は空けなければいけないらしい。
私は起床して歯磨き後すぐに朝食を摂る派なので、まずそれを変えなければいけない。
朝の準備の順番を変えればいいだけなのだがルーチンになっている事を変えるのはなかなか難しい。
あれして、これして、このタイミングで排便!みたいな。
もともと便秘で苦しんでいる身としては排便タイミングを変えるのも勇気がいるのです!切実。
くぅぅ、悩ましい。
いやいやでも背に腹は代えられぬ。
出なかったら下剤でコントロールしょう。
一つ目の不安要素クリア。

二つ目、副作用!これが一番躊躇するところ。
無理くり閉経にもっていくので、更年期障害様の症状が突然出現するらしい。主にはほてりや、多汗、不眠や頭痛など。
先生曰く、副作用はすぐには出ないということで飲み始めて2~3か月頃に出る人が多いと。
そしてこの薬、6か月間しか飲めないらしく(副作用の関係で)私の場合は3~4か月を目途に内服からミレーナに変更するということだった。
ちなみにミレーナにはさほど大きな副作用はなく、あるとしてもごく稀。
ならば副作用が出現する頃には内服治療は終了しているかもな~と思っていた。二つ目もクリアできそう。

しかし新情報が!
私の友人A子(同級生)が同じ治療をしておったのです!なんですと!全然知らなんだ。
コロナで疎遠になり、お互いの近況を全然把握していなかった。
久々に会った彼女は食事中もお茶中もずっと顔の汗をフキフキしている。
そして「暑い、暑い」と言いながらずーっと扇子でパタパタしている。
店内はガンガンに冷えている。
うら若き乙女たちは皆、上着やらブランケットやらを使っていた。

A子は子宮筋腫による過多月経で2年前に子宮も卵巣も取ったそうな。
えー!!そんな大変なことになってたのかー(涙)

「手術してから汗がすごい!止まらん!暑いし!」とA子。
手術後更年期症状が出ているとのこと。
「私は今レルミナっていう薬勧められてる」
「私も飲んだ。今よりすごい汗が噴き出た」
(え・・今より?今もなかなか尋常でない汗ですけど・・・)心の中で。
「私の場合は1か月くらいで副作用が出た。顔はほてってボーっとするし、いつでも暑いし、とにかく尋常じゃない汗!服もびちょびちょ。まぁひどかった!」

今の尋常でない汗よりももっとひどいということか。
しかも1か月ほどで副作用出現・・・二つ目クリアせず?(悩)。

A子はレルミナが続けられず、ミレーナも採用されず、最終選択である手術に踏み切ったそうだ。
辛い経験をしたにもかかわらず当の本人はケロッとしていて、出血も痛みもなくなり手術してよかった!と笑っていた。
きっとそこに至るまでには、悩み迷い、葛藤し、千思万考したであろう。
物理的にも精神的にも長い長い道のりだったに違いない。

子宮を取るということは、いくつになろうとも、子供を産まないにしても、もう何の用事もないのかもしれないけれども、とても複雑で苦しい。
そこにいつもい続けてくれて一緒に人生を全うするものだと思っていた。
出血やら痛みやら苦痛もあるけれども、一緒に乗り越え添い遂げられるものだと思っていた。
ときに乗り越えられず、手放さなければならない時があるんだな・・・。

「A子!よく頑張ったなー!」話を聞くうちに涙が出てきた。
「おいおい、泣くんじゃない」と困惑していたけれども、
「まぁでも、私頑張ったよ!」と、少し涙ぐみ、でも笑っていた。

よし!もうグジグジ考えないでおこう!とにかく治療頑張ってみよう!
A子が背中を押してくれた。











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