私の人生にある、2つの詐欺。

死ぬ死ぬ詐欺を、もう20年以上も続けている。
自分にその勇気がないことは分かっていても、そう言い続けてきた。

幸い私は、ある程度の女性に恵まれたようだ。
身近な女性には、そのような気持ちを素直に打ち明けることができた。
そして、彼女たちの悲しむ顔を見て、自分がまだこの世界に存在していることを確かめていた。
愚かな人間だ。

その一方で、自分の人生に意味を見つけようともしてきた。

「あなたがこの世に生まれてきたのは意味がある」
「あなたは魂のミッションを持って生まれてきた」
「あなたが人生に絶望しても、人生はあなたに決して絶望しない」

この世に存在することの苦しみを正当化しようと、
そのような言葉で自分を鼓舞して走り続けてきたりもした。

ただ、これもまた、詐欺なのかもしれない。
人それぞれの個別具体的な状況を考慮することなく、
「いつしかあなたの人生は報われる」という
無責任な希望を人に抱かせているだけかもしれない。

意味を持って生まれてきた人は確かにいるだろうが、
全員が意味を持って生まれてきたと言い切れる理由はどこにあるのだろうか。
一部の人に当てはまった事象を、あまりに一般化しすぎているのではないだろうか。

死ぬ死ぬ詐欺と、意味意味詐欺。

まるで車の両輪のように、
どちらの詐欺もそれぞれの正しさを主張しようとしているのが、
どうやら私の人生のようだ。

まっすぐに進むはずもない。

誰か仲裁役となってくれないだろうか。

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