産地直送 SixTONESのナマモノ
SixTONESがとんでもないグループだということは知っていたつもりだった。好きになって毎日、その凄さとそれを誇示しない姿勢に包まれて多幸感に浸っている。
だが想像以上だった。彼らはどこまで行くんだろう。何を見せてくれるんだろう。その期待が今まで以上に果てしなく広がっていくのを、京セラドームからの帰り道の電車で感じた。その日から数日かけて自分が見返すための長い長いレポを書いた。興奮で何が言いたいのかよくわからなくなっているところばっかりで人には絶対に見せられないけれど、その熱量だけは誰かとシェアしたい。
というわけで、SixTONESの好きなところ選手権~ライブを通して~編を開催する。
太陽 Jesse
言わずもがなのSixTONESのデカい柱、ジェシーさん。歌番組やDVDを観た限りでもその圧倒的なオーラは隠しきれていなくて、一瞬にしてその場をSixTONESにしてしまう人。その場をパッと明るくする向日葵のような茶目っ気。天性のスターだ。
登場前1人ずつ名前が流れてくるとき、当たり前のようにジェシーの名前が最初に流れてきて、その瞬間まだ出てきてもいないのに鳥肌が立った。これから始まるライブに向けて気持ちのボルテージがさらに1つ上がる瞬間を、いとも簡単に構築されてしまった。
そして割れんばかりの歓声の中歌い出したジェシーの姿を観たら、今まで私が「知っている」と思っていた「ジェシー像」の薄さに呆れた。爆発力が半端じゃない。私には理解出来ない動きをする体躯、あれだけ激しく動きながら歌っているとは思えないほど地と心を震わす声、照明が彼をはっきりと照らしていない時間にすら自ら光を発するように輝く姿。こんなにステージが似合う人がいるんだ、という感動が何より大きくて、どうしたって従いたくなるような強さのある人だった。儚い表情や色気ももちろんあるのだけど、それより絶対に輝きが勝つ、そういう人だった。
それでいてユーモアのセンスが愛おしすぎる。「面白い」という形容ではきっとこの魅力は伝わらないだろう。強いて言えば「世界一面白い」なのだけど、それよりももっと分かりやすいのは彼の一言でメンバーが全員笑い崩れるあの瞬間だ。私が観た公演ではネイティブの発音で「Harry Potter!!」と叫んだだけで(前後の流れはあれど)ほくじゅりを筆頭にみんなが笑い転げていた。
そして何より、メンバーに向けた言動すべての奥に愛が存在していた。北斗くんが「夜明けのすべて」の宣伝をするべく話し出すとジェシーが「Uh-hun,」「yeah,」と相槌を打ち始めた。瞬間、北斗くんの顔がくしゃっと和らいだ。その北斗くんを見つめるジェシーの瞳があまりに慈愛に満ちていて、ふと思い返せばライブ中もずっとメンバーを観るときその愛おしい輝きに満ちた表情をしていたことに気づく。
根がシャイで実は不安の種をたくさん胸の中に持っているのにそんなことを一秒だって思い出させない堂々とした風格を持ちながらも、飾らないままで目の前の人の笑顔を見るための一挙手一投足に愛おしさが溢れていた。かっこいいかわいい面白い、そんなありきたりな言葉の枠に収まることのない、収まることを許さない魅力の増大にゾクゾクとした高鳴りを覚えた。どこまで行くんだろう。
魔法 Taiga
圧倒的歌唱力とパフォーマンス力、大人しそうとかいうパブリックイメージを一瞬でぶち破ってくる上品な破天荒さ。そのエネルギーとアンバランスな美しい顔立ち。音楽へのこよない愛。
彼が声を発した刹那、空気がスっと澄む。声が響いている時間、邪なことがすべて脇に追いやられその真っ直ぐな響きが一直線に届いてくる。それなのに自らその声の中に混沌を創り出す。ただ「歌が上手い」という平面的な評価では彼も私達も絶対に満足しない。もっと彼だけの歌彼だけの声彼だけの世界にふさわしい言葉を見つけたいと思うけれど、彼の瞳とモニター越しに目が合った瞬間、そんな言語化の試みは無意味だと思わされてしまう。
色気や湿度のある動き、表情をする度に、この人はどこまで意識しているのだろうと感服してしまう。その瞳の潤い方、微かに笑みを浮かべた口元、しなやかに伸びる手足、一音ごとに表情を変える声。すべてが無意識のようにも緻密な計算のうえにも見える。だが彼が魂を殊更に込めて歌い上げるのを見た瞬間、計算なんてことを考えたのが馬鹿みたいだと思った。表情は管理されているのに、そこにわざとらしさがない。今その感情になったからという至極シンプルな理由でしかその表情にならない。素直な性格すらもそこに表れている。
これでさらにMCで弾けてるから愛おしくって困る。これこそ「計算」が含まれているのかもしれないけれど、どのメンバーとの絡みも提供してくれて、でもどこまでが素でどこまでが作られた「京本大我」なのか、絶対に気づけなかった。樹くんに間接的に「重い」て言われてキレたり、樹くんに魔法かけるなと叱られたり、たこ焼き奢ったことをドヤったけどあんま言わないほうがいいと言われて素直にやめたり、北斗くんに杖が伝わらなくてキレてヴォルデモートだと主張してたり、無邪気な子供のように6人でバク転したい!て言っていたり、コロコロ変わる表情がなんてかわいらしい人なんだろうと思った。かと思えば一歩引いて盛り上がるメンバーを静かに眺めている時間もあってだけどその時間もすごく幸せそうなお顔をしている。豊かな緩急がある人・それを生む人だった。
音楽を愛し、音楽に愛された人(サンシャイン池崎じゃないです)(知ってます)。世界観にどっぷり沈める人。杖もってメンバーに魔法かけながら歌ってて違和感のない人なんて他にいないだろう。曲を、ライブを、アイドルを理解している人。彼が歌う声、刻むリズム、それに乗せて舞う体、そのすべてに命が宿ったようにこちらに映る。どこまでも、エンターテイナーだ。
豹変 Yugo
彼を一番まともだと思っていたのはいつまでだっただろう。今はなんなら一番掴めない魅力を纏っているように感じる。スクール革命でお馴染みの爽やかで人懐こそうな笑顔、の裏(というわけではないのだけど、お茶の間にバレていないということを表すために便宜上「裏」にする)にあんなにリミッターの外れた姿があるだなんて。1年前の私に言ってもたぶん信じてもらえない。
髙地さんの周りだけ時間が穏やかに流れているような印象だったけど、近づいてみたらそこには実は電気も流れていて、容易く触れられないような鋭さと孤高さを持ちながら、SixTONESにいるとその電流は放たずにゆったりと5人を見守り、その輪で笑っている。そしてそのゆったりとした風情から突然ハマ番の風格を発する。MCでほくじゅりが双子喧嘩を始めようとしてジェシーが間に入ってオロオロしてた(かわいい)とき、髙地さんが一言、「喧嘩は…やれ!」と言っていた。これがきっと彼の内でずっとドクドクと脈打っているものなのだと、前半戦の答え合わせをしたような気分になった。
「穏やか」は「熱量」という言葉との相性があまり良くないと思われるかもしれない。だが彼の場合、熱量を奥に秘めたまま穏やかを表面に纏っているだけであって、そのリミッターが曲が流れると外れる。
歌声も元々優しくて耳馴染みが良い印象でそういうところ好きだなぁと思っていたけれど、それだけじゃなくてしっかりこちらを射止めに来るような鋭さや熱量をドンと渡してくるような高ぶりがあった。だけどBlue Daysみたいな曲では真っすぐこちらを見つめてそこで想いをそっと手渡ししてくれるような包み込むような声だった。
そして何より、SixTONESにおける髙地さんの存在はとてつもなく大きいのだろうと何度も実感した。
MCで5人が髙地さんに向ける言葉や視線に満ちた喜びを目の当たりにする度に、彼がいてよかったと思う。
髙地さん20代最後の公演だったから、彼のやりたいことを叶えようと5人がはしゃいだのち、待てない&ふざけたいスト担(とそれを助長させるいたずら双子ほくじゅり)によって会場一面ピンクになり、高速優吾をやるノリになり(その節は申し訳なかった)、そのあとは5人がはしゃいでるところを静かに座って見守っていた。「ダディ」すぎる。
それでいて最後に樹くんに「ねぇダディこうやって子供たちが楽しそうにしてたら嬉しい?」と尋ねられ「嬉しいね、ずっとこうしててほしい」と答えていた。
その穏やかでどこまでも深い愛を、静かに燃やし続ける高地さんが、SixTONESにいて良かった。
あれだけの愛を受けてフラットに返しつつ自分も同等の愛を持ちそれがちゃんと相手に伝わっている、という状況を自然に作れるSixTONESの最年長(何歳かはちょっとわかんないけど)、とんでもなく愛おしくてすごい人だな。あとほんっとに顔が小さすぎる。
自由 Shintaro
ドームに向かう電車の中で連番相手の樹担に「生で見て本当に一番やばいってなるのは慎太郎だから。帰りにうちわ買いそうになるよ」と言われ、DVDを観て薄々感じてはいたけどやっぱりそうなのか~と思いながら向かった。実際、本当にやばかった。正直あまりに魅了されてしまってほとんど記憶がない。
まずあの整いすぎているお顔がドデカモニターにどんと映し出された瞬間挙動はほぼないにも関わらず会場が悲鳴に包まれた。その場で感じる彼の輝きが眩しすぎて、もちろん普段から眩い光を放っているのだけど、ステージの上だけで出る何かプラスアルファの輝きが凄まじかった。
歌声も甘くてとろけそうなキャラメルボイスかと思えば低く重く深く響く低音(お察しの通りDRAMAの話をしています)が出てきて、一音一音に宿る色気と魂が高潔だった。ワイルドなようでいて繊細で、こちらの心をぐっと引き寄せて絶対に離してくれない、そしてそのままこちらを翻弄してくる。そんな表情豊かな声だった。
そして慎太郎くんで楽しみにしていたのがダンス。慎太郎くんのダンス本当に大好きで。上手いというのは大前提なのだけど、慎太郎くんのダンスの何が好きって誰よりも楽しんで踊っているところだ。大きな体と長い手足を存分に動かすパワー溢れるダイナミックな動き。だけど細かいリズムや一瞬の緩急も逃さず捕らえる。力強さと繊細さという相反するふたつをなんてことないように両立させている。いつだって踊っているときの慎太郎くんの表情の奥には「楽しい」が見えてそれが嬉しくて、だけどふとモニターを観た瞬間にバチっと合う視線の時に鋭さに、時に切実さに、時に色気に、1ミリも視線を逸らせなくなる。魅せ方があまりに華麗すぎる。どうしたって敵わないと思う。これが見たかったんだよ、という爽快感が気持ち良すぎて何度天を仰いだことか。
MCやアリトロ交換のメンバーとの絡みを見るとあんなにこちらを鷲掴みにしていた瞳に浮かぶのが何よりも嬉しそうで愛おしそうな光になる。メンバーを見つめる瞳を見ると5人への、SixTONESへの愛を真っすぐに感じざるを得ない。末っ子らしい、人懐こくて目が合えば自然と相手も相好を崩すような愛らしい笑顔。守りたいという思いがどうしようもなくこみ上げる。慎太郎くんの満開の笑顔を見て「幸せってこういうことか...」と大袈裟でなく思った。
慎太郎くんって潜在的にすごくアイドルなんだと感じた。アイドルは制約のある中でいかに自分を解き放って自由に舞えるか、というところだと思っているのだけど、慎太郎くんの場合その制約が存在しないとすら思わせられるほどに自由だった。彼が仕事に対して、エンターテインメントに対して持っている意志の強さ、みたいなものがあるから、だからこそこれだけ自由になれるのだと思う。自分が魅せるものがどれだけ人に届いて心を動かし得るか、時に評価対象とされるか。それを把握した上で軽々越えられるだけの努力をしているから、結果を連れてきているから、だから自由になっていいということを本能的に知っている。そしてSixTONESという集団への誇りや自信が大きいから、ライブのときはそれが一段と輝く。彼がどこまで気づいているのか分からないけれど、その輝きによってSixTONES全体の輝きもまたさらに増す。
どこまでが意識されているのかまったく分からない。何も意識していないと言われてもすべて計算の上だと言われても納得してしまう。その掴めそうで掴めない底知れない魅力もまた、アイドルだ。
信念 Juri
「SixTONESとしての根っこを俺が抑えてる」本人もこう言っていたけど私の中の樹くんは「SixTONESというコンセプトを素でいちばん背負う人」だった。やっぱりラップの安定感や誤解を恐れずいうとどこか喧嘩腰な煽り(これに応えるのが何よりの幸せなのだけど)、ライブでの高まり方みたいなのがすごく強い。そのイメージを崩すことなく飛び越えてきた。
アンセムからWHIP THATまで、魂が途切れる瞬間がない。もちろん6人ともそうなんだけど、ずっと「この数分の1曲に命燃やして」だった。こちらに何かを挑んでいるようだと初めてライブ映像を観た時に思ったが、樹くんに対する解像度を自分なりに高めていくにつれて、そして実際にライブに足を運んで、寧ろ共に高め合うような鼓動を感じた。こちらも巻き込んでどんどん樹くんの中の何かが盛り上がっていくのが伝わってきた。リフターの揺れ方とかマイクを通さなくても聞こえるような気すらしてくるほどの声とか、見える形聞こえる形で届いてくる熱がSixTONESであることへの熱に直結するようなそんな気迫だった。
樹くんがマイクを口元に持ってくる瞬間、空気が一気に樹くんの色になる。特徴的で耳に残る声、そしてその声の印象が「SixTONESの声」となる。世間が抱く彼らのイメージの大きな部分を占める強そうな印象を作る声なのに、Call meとか僕僕とかNeed youとか切な想いを歌うときにはその声に胸がチクりと痛んだり今すぐ飛んで行って抱きしめてあげたくなったりするような声でもある。変幻自在の声だけどいつだってそれは「田中樹」を表象していて、彼自身が自由にこちらを色んな感情に連れて行ってくれるということなんだと思う。
パフォーマンスもさることながら樹くんへの好きが一番募ったのはMCだった。時に可愛らしいことばを放ちながらも、男子高校生の休み時間の雰囲気を存分に感じさせるようなちょっとやんちゃな語彙。でもいつでも全方位への思慮は深くて、誰かを傷つけることがない言葉選びをずっとしている。しかも無尽蔵に広がる(樹くんも広げる側でもあるけど)5人のトークやボケをワンオペでつっこんでいく。途中末ズと大我さんが同時に喋るカオスタイムになって「お前ら!!アホだろ!!!」と叫んでいてとってもママだった。
けれど本当にすごいのはそれがその時一番面白くなる調理法だというところだろう。どこまで頭をフル回転させているんだろうと思うがもしかしたら反射で出る言葉を脊髄で推敲しているのかもしれない。言葉の操り方がとても巧みで、そこには確かに毎週のラジオで培ってきた技術がある。ただそれだけじゃなくて元々持っている言語センスが豊かなこと、ラップをやる中でそれがさらに磨かれていっていること、そして素直な性格がそのまま表れていることによる先天的、後天的どちらの理由も彼のいつだって最適な言葉選びにはあるのだ。
そしてやっぱり、メンバーに向ける言葉と視線が分かりやすく愛を帯びている。髙地さんへの前述の質問や北斗くんとの双子のような喧嘩や大我さんのバク転への熱に押されているところとか末ズの会話に対するマイクにのるほどの爆笑とか、アリトロでメンバーとすれ違うとき目が合って浮かべるキラッキラの笑顔とか。もうこちらのことはどうでもいいので一生メンバーの方見てそのお顔で笑っていてください......となる。
なのにオタクのことも大切にしてくれちゃう。「(もし自分たちがマッチョ路線にいっても)みんなライブ来てくれる?」と心配していた。行くに決まってんじゃん。
アイドルという職業に対して実はすごく強い拘りをもって「自分はアイドル」という自覚があるんだろうなと随所で感じた。「上までちゃんと見えてるよ」「来れなかった人のためにもっと大きな会場で出来るように頑張る」と言葉にしてくれるところが信頼アイドル。何かのせいにしない、自分たちで一人でも多くの目の前の人を幸せにして、一人でも多く自分たちの輪に引き入れようとする信念の強さがずっと、全身から感じられた。
一等星 Hokuto
SixTONESはみんな一等星だけどやっぱり私は北斗担だから北斗くんがいちばん眩く愛おしく見えた。正直自分用にしたためたレポの9割以上は北斗くんのことだった。どの場面にも忘れたくない北斗くんがいて全瞬間一秒たりとも見逃したくないとずっと双眼鏡で、モニターで、肉眼で必死に追いかけた。歌もダンスも表情も一挙手一投足も、白ペンラ探して丁寧に指さしてるところも、全部全部私が大好きになった人だった。
ライブが幕を開けて最初に北斗くんがモニターに映った瞬間、「いるんだ」と思って鳥肌が立った。ぶわーっとアツい気持ちがこみあげてきて、でもそれに浸っている暇なんてなくすぐに全力で今この瞬間を楽しむ北斗くんに引っ張り上げられるようにバイブスが上がった。
どんな動きをしていようとそれが「松村北斗」にしか為せない動きで、あぁ私が好きになった人はこの人だって当たり前のことしか考えられなくなるくらい、北斗くんが同じ場所にいるということが信じられなくて、けどたまらなく嬉しかった。
好きだと再確認する瞬間が多すぎて、もうどこから書いたらいいのか分からないけれど、ひとまずは大好きな声のことから書く。
艶と色気と憂いと暖かみと希望と儚さが同時に存在できる声を、私は他に聴いたことがない。クールと捉えられがちな端正な顔立ちからは想像のつかないほどの熱がこもっている瞬間も、曲の物語を何度も読み返して築いたであろう世界の中から歌っている瞬間も、一瞬を浴びながらそれを楽しんで歌っている瞬間も、全部表情が違って、けれどその奥にある魅力は一貫していて、大好きな質感をずっと持ったままこちらを何度も驚かせてくる。まだそんな引き出しもあったのかと何度も好きの階段を上らせる。
そしてこれはもう本当に好みの話でそこに理由を求めるのは難しいことだからシンプルに言うけれど、北斗くんの低音がちょっと自分でも引くくらい好き。色気のある曲のソロパートで出す深くて妖艶な響きのある低さも、高いパートの他のメンバーをそっと支えるように出す下ハモの安心感と力強さのある低さも、どちらもたまらなく好き。いちばんを決めるのは野暮だし無謀だけど、本当にいちばんレベルで好きなのがNeed youのサビの下ハモからの2Aのソロパートの流れで、この部分を生で聴けただけですでに9800円の価値を悠々越えてきている。というかこのライブがそもそも9800円なの安すぎて訳わかんない。あの切ない歌詞をあの力強い声と瞳で歌う北斗くんを何度も想像していつかライブで歌ってほしいと思っていたから曲が流れた瞬間の多幸感はずっと忘れられないし、今もその光景を反芻して日々を過ごしている。
次はダンスだ。髪の毛からつま先まで、もっと言えば体の周り5センチの空間くらいまで、すべてに命を宿す踊り方をする北斗くんのダンスが私はとても大好きで。やっぱりいちばんに見つけるしいちばん目に留まるのは北斗くんのダンスで、サブロクステージのおかげでいろんな角度からそれを堪能できて幸せだった。
北斗くんにかかれば例えば「手を伸ばす」みたいな単純な動きにも静の瞬間と動の瞬間が芽生える。そのどちらにも底知れない美しさがあって、神経の行き届き方に息が止まる。ずっと彼だけの解釈で彼だけのストーリーで舞っているからその瞬間彼の魂を覗き見しているような気持ちになる。彼のダンスに何か物語を感じた瞬間、どこかで通じ合えたような錯覚を抱いて胸が高鳴る。
ジャンプするときは誰よりも高く飛び、誰よりも大きく見えるように手足を伸ばす。北斗くんが掴んだストーリーと隠しきれない「楽しい」が混在する莫大な魅力がずっと詰まっていて、ずっとずっと見ていたかった。
北斗くんが好きだという話をするうえで外せないのが語彙だろう。MCでも絶好調だった。どの言葉がとかではなく、北斗くんが発する言葉にはずっと北斗くんの感性と「北斗くんが発した」という価値があって、その価値はただ「喋った」という類のものではなく「北斗くんの中で構築された」という意味合いなのだけど、絶対に他の人では出てこない、組み合わせない言葉がスラスラと流れるように出てくる、所謂「松村北斗的語彙」に圧倒された。北斗くんが言うこと1つひとつに唸らせられて、そのワードセンスがこの上なく好きで。そもそものボキャブラリーが豊富で、その引き出しの開け閉めがスムーズだから唐突に入った話題でも「分かりやすいけれどそれがすぐ出てくるのって普通じゃないですよ」となるような言葉や喩えが出てくる。本を読む人にしか宿らない類の知性のようなものと、それを丁寧に蓄えてきた歴史が感じられる言葉選びが、憧れの対象であり大好きの大きな理由の一つだ。
MCではもう一つ、メンバーへの表情と視線と言葉が愛おしさを炸裂させていた。これも書き出すとキリがないので1つだけにするけど、挨拶の順番を間違えた高地さんがそれを北斗くんのせいにした、という話で「北斗の話がなげぇなげぇ」という髙地さんに対して「なぁんでそんなこと言うのぉ🥺!」とそれはそれはもうこの世のかわいい要素をすべて詰め込んだようなかわいすぎるお顔とトーンで言っていたのが忘れられない。こんなに弟感が出るんだと喰らってしまった。可愛すぎた。たいへん。
このまま何万字でも語れそうだけど最後にしよう。「松村北斗というアイドル」の話だ。
ライブの間中何度も何度も、それはもう数えきれないほど、アイドルとしての北斗くんの姿を目の当たりにした。中でも未だに瞼の裏に焼き付いて離れないのはSeize The Dayの自分のパートではないところでリフターの上で両手をいっぱいに広げて天を仰ぐ仕草をしている北斗くんだ。双眼鏡越しに、ぼやけて見えるスタンドのペンライトの海の中でスポットライトを一身に浴びて、その瞬間を全身で楽しんで、音楽を全力で受け止めて、魂を放っている姿が観えて、その絶対に届かない距離感も含めてどうしようもなくアイドルを感じた。音を楽しみ空間を抱きしめ時間を慈しむ姿が、たまらなく好きだなと思った。
そのあとリフターを降りてセンターステージに向かう道の途中で目元を拭うのが双眼鏡越しに見えた。何を想ってその涙を流したのか、それを拭ったのか分からないけれど、なんとなくそこに明確な理由なんてなくてただその空間や時間が美しくて愛おしいというだけで十分涙が流れるきっかけになったんだろうなとその場にいたからこそ感じる。そのあとモニターに抜かれた北斗くんの瞳は言葉に出来ないほど澄んでいて美しくて。その優しくて力強い瞳が大好きだなと、松村北斗というアイドルが大好きだなとこれでもかというほどに実感した。
原石、音色 SixTONES
ここまで書いて、このメンバーが集まって6人でいることでさらに輝きを増すSixTONESは本当にいろんな偶然や運命の中で生まれた奇跡のようなグループだと思う反面、それを必然にして恒常にするための努力を彼らが惜しまなかったということも忘れたくないと一段と感じた時間だった。
こんなに圧倒的なオーラとパワーとを持ち合わせるグループが「ずっと一緒」を驚くほど強く切に願っているという尊くて愛おしい事実をずっと抱きしめて、彼らが願う限りどこまでもそれが続いていくように私も祈りを捧げ続けようと思う。
SixTONESが人生に現れてくれて良かった。私の人生はSixTONESがいなくても淡々と進んでいったし出逢わなくてもそれなりに楽しい人生だったけどSixTONESがいた方が楽しい。好きになれて良かった。SixTONESという星を遅ればせながら見つけた自分、やるじゃん!えらい!となる。
そしてもう好きになってしまった以上、人生のつもりで応援している。SixTONESが人生をかけて歩んでくれるアイドルという道を、こちらも単なる娯楽としてついて行くわけにはいかないので。いやそんな重い感情がオタクに必要なわけじゃないのは知っているけど。もうその域まで達してしまったというだけで。でも本当にSixTONESがいるから頑張れること、知れたこと、感じたこと、やりたいと思えることがどんどん増えていくのは「人生」なんだろうなと思ってしまう。
もう引き返せないくらい深いところまで来たから、自分の出来る精一杯で応援していこうと思う。ずっとずっと、ずっとずっと、大好きでいたい。ずっとずっと、宝物みたいな時間が続くことを何よりも祈りつつ、結成10年目もSixTONESに食らいついて楽しく駆け抜けて行きたい。
SixTONESのVIBES、最高だったよ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?