STAY GOLD コウ日高 その2
STAYGOLD4巻コウ日高編は苦くて苦くて苦くて
日高は無口で自分から話す場面はあまりないです。会話って事ではコウより駿人との方が成り立っている気さえします。
そんな日高が堰を切ったように話したのは10年間ずっと心に留めていた思いでした。
秀良子先生の凄いところは状況や気持ちを登場人物達の会話で描かない所。
この日高のシーンの後のコウの台詞は
『めっちゃしゃべるじゃん』一言
その後場面転換し、日高は赴任地に向かいコウのもとを離れています。
赴任先で一層無表情に過ごす様子がしばらく続き、
そしてコウとの回想。
話す場所の指定先がいつもの日高の部屋じゃないことでその後のことを感じ取る日高、コウの視線は日高に向かう事はなく、、、
『ごめん』
苦い苦い苦い、苦い通り越して痛い。
私はコウが大好きなのだけれど、これは自分が日高になってこの痛みを感じたから。日高としてコウが好きなんだと思います。
体温と一緒に伝わる汗と
伏せたまつげの長さと
夜を静かに刻む
寝息のリズムと
枕に残るシャンプーと
生活の匂いと
髪と手と唇と
そのすべてを
何も知らずに百年生きるより
数ページに渡るこの台詞・・・
SGってやっぱり青春群像劇の今世紀最高傑作です。
4巻最後にコウがつぶやきます。
『うん 淋しい』
苦くて痛い4巻だけど、このコマで究極のメリバになりました。
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