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STAYGOLD コウ日高 その1

(読み終えて最初の感想です。)
それぞれの10年にのめり込み、私も10年を過ごしたような読後感。
その中で誰に一番寄り添えたかというと、やはり日高でした。
恋なんてほとんどが上手くいくものじゃない。でも、「この人が私の全て」「この人がいるから世界が輝いて見える」という相手がたとえ一時でも存在する事って人生の宝物。そんな風に達観できるのは先のはなしです。
スマホからスマパンを消去する親指の痛みを日高が忘れるのにはまた10年かかりそうな、そのくらい甘くて苦い日高の10年でした。
けれど、この先たとえ2人が別の人生を送ったとしても日高の中にはコウの、コウの中には日高の欠片(かけら)がずっと存在するはずです。それは欠けたのではなく、刺さってしまったから。
それってもうお互いを失うことがないってことで、そんな愛情の形も正解だと思います。
失恋という形で終わっても決してバッドエンドには思えない。
それに、コウも欠片を失くす事の大きさに気付いてあえて離れたようなので、続編でこの2人を秀良子先生がどんな風に描いてくれるのかが楽しみで仕方がありません。
コウと日高の物語をNetflixでのドラマ化を切望するくらい2人に魂持っていかれました。

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