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2023年の振り返りと2024年の抱負

年の瀬ですね。

ふだんnoteには限界短歌の寄せ集めと自動筆記とかいう不気味な文章しか載せていないんですけど、1年の最後くらいは今年あったことを振り返るのもいいかなと思い、備忘録的に記そうと思います。決して帰省して実家にいるのが暇すぎるからというわけじゃないよ。

毎年この時期に一年を振り返るとなんか物足りなかったような気がするんですが、今年はめずらしくいろんな挑戦ができたなと思います。後半は失速気味でしたけど。

完全に自己満投稿ですが、よろしければお付き合いください。

今年を振り返る


①文フリで本を出した

人生初の文フリにサークル側で参加しました。

これはもう本当によくやったなと思います。本の出来はさておき、まず文フリで本を出すぞ! と決めてちゃんと本をつくって文フリに出たことがえらい。えらい!

本を出すと決めたのは一年前のちょうどいまくらいだったような気がします。
当時は適当に短歌を作って適当にネットに放流して、誰かに見てもらうというよりは自分のために短歌を作っていたころで(まあ今もそうなんですけど)、なんか結構短歌もたまってきたし、わたしがほしいからわたしのための本を作って、ついでに多めに刷って文フリのカタログに名前残したろ♡みたいな軽い気持ちでした。

あとなんか本屋でたまたま立ち読みしたゲッターズ飯田の本に五月に積極的に行動すると運命が変わるぜ……みたいなこと書いてあったんでそれも後押しになりました。単純でしょう。そんなもんです。

ふだん占いはあまり信じないんですけど(都合のいいことだけは信じます)、こういうふうになにか動くきっかけになるのであれば占いも悪くないなと思います。

そんな感じでやる気はあったんですけど、いざ参加登録してイベントが近づいてくると、どんどん気が重くなってくるんですよね。

締切ギリギリまでなにも動けないマンの特性をいかんなく発揮し、本づくりに取り掛かったのは文フリの一週間前からでした。本当に最悪です。
しかも案の定全然間に合わなくて締切前日は会社を早退しました。ほらこれが限界OLですよみなさん。本当に最悪です。

誰にも求められてないのにこんな真夜中にいろんなインクをぶちまけながらやけくそみたいな表紙をつくってなにやってんの? と時折顔を出す“正気”を、原形もとどめないくらいぶん殴ってド深夜にヤクザ入稿しました。

午前0:54って。

このときの様子はこんな感じでTwitterで実況していたんですけど(?)、ギリギリ感がアツかったですと言ってくださる方もいて、まあそれならそれで結果よかったかなと思います。うそです。ぜんぜんよくないです。早めに入稿すれば印刷代ももっと安く済みました。反省したいです。

本当にすべてが勢いだったので当日も売り子は付けず一人で参加したんですが、「限界OLクソ短歌」とデカデカ書かれたポスターを机に置いたとき、なんかもうくるとこまできたなというか、わたし意外と肝すわってんだなと我ながらしみじみ思いました。

周りはうつくしい言葉選びのうつくしいタイトルが刻まれたうつくしいデザインのうつくしいポスターだらけで、そんなうつくしいものを生み出すうつくしいサークル参加者のみなさまに「あっ、この人限界OLなんだ」と思われながら参加する文フリ、たまりませんね。

当時はTwitterはやっていたもののあまりだれかと交流するという使い方はしておらず(まあ今もそうなんですけど)、ただ短歌を垂れ流すだけのアカウントだったので、来てくださる方が「いつもTwitter見てます」などと声をかけてくださるのが驚き2:嬉しさ3:恥ずかしさ5という感じがありました。あの毒ばかりの短歌、ゴミのようなツイートを見られていた……そしていま、限界OLの真の姿を見られている……たまりませんね。

ありがたいことに本は完売しまして、通販を希望してくださる方もいらっしゃったのがとても嬉しかったです。立ち読みしてくださる方が笑ってくれるだけで限界すぎる人生もわるくないなと思いました。

改めてになりますが、当日スペースに足を運んでくださった方、通販でご購入くださった方、本当にありがとうございました。
またいつか本をつくってイベントに出たいと思います。いつかね。

②公募に出した

本を出した勢いで角川短歌賞に出しました。

文フリに出るまでは文フリのことしか考えられなかったのですが、文フリが終わったらどうやら五月末に角川短歌賞の締め切りがあるということに気づき、そのころはイベント直後でよくわかんない脳内物質がドバドバ出ていたので、「やったるか、五十首」の気持ちで投稿を決めました。

あとなんかゲッターズ飯田の本に五月に積極的に行動すると運命が変わるぜ……みたいなこと書いてあったんで。

一週間で五十首をつくるって本当に大変なことですよ。でもやりきりました。天才かと思いました。今のわたしなら絶対にできません。でもあのときはなんかすごい変な物質がドバドバでてたんですよ。出すぎて脳みそもひったひたになってましたね。

かっけえ。

しかもこの連作、今読み返してもわりとわるくないんですよね。いや結果はぜんぜんだったんですけど、わたし好みのわたしらしい連作が作れたのでわたし自身は大満足です。一週間で五十首って。天才か?

みなさん、自己肯定感はこうやって自分で高めていくことがたいせつですからね。



あと十二月にあたらしい歌集選考会に出しました。

こちらは百首! 既存のものをふくめていいというのがありがたかったです。もうドバドバ物質もとうに止んでしまい、新作を百なんてぜったいにつくれなかったので。

しかし締切ギリギリまでなにも動けないマン、案の定動き出したのは締切の五日前。いままでつくった短歌のなかから使えそうなのを百選ぶ作業、それを並び替える作業にひたすら苦戦しました。

AIに助けを求めたくなったりもしました。

ぜんぜんばらばらの時期にばらばらにつくった短歌をうまいこと並び返るのってとても難しいですね。泣きわめきながら締切二日前くらいなんとかつくりあげたんですけど、読み返すとなんか妙にきれいにまとまっていて。

それがすごい嫌だったんですよね。ぜんぜんわたしらしくないというか、綺麗なものとは程遠いのがわたしの短歌だと思ってるので。

なのであえてぐちゃぐちゃに並び変えなおして、結局それで出しました。
なにが正しいのかわからないですけど、わたしの中ではこれが正解だと思ったので。

出したかった公募に出せて大満足です。結果はどうあれ、公募というのは出すことに意味があると思います。百首並べて気づくこともありましたし。心に沁みわたる短歌がマジで一首もねえなとか。

③ユニットを組んだ

これ、今年一番良かったことです。

九月に階田発春さんにお声がけいただき、瀬生ゆう子さんとともに三人のユニット『未開フラクタル』を結成しました。


すごくないですか?(すごい)

あの発春さんとあのゆう子さんとユニットですよ。すごくないですか?(すごい)っていうかいいんですか? こんなゴミ丸出しの名前した限界人間が、ほんとうに大丈夫ですか? 
不安はいっぱいあったんですけどとにかくうれしかったのでお誘いのDMをいただいた瞬間に即答させていただきました。インターネットでじめじめした短歌を投稿してはじめじめじめじめひとりごとばかりつぶやいているだけの湿度100%人間に声をかけてくださるひとがいる、なんてすばらしい世界ですか。

十月にはじめてお二方とお会いしまして、とてもおしゃれなカフェで短歌の話をしたのですが、それはもう夢のような時間でした。

見て。めっちゃおしゃれ。

ふたりともいろんな歌集を読まれて深い知識をもとに短歌に真摯に向き合って、心から楽しんでいて、そしてご自身がつくられる作品のようにやさしさと温かさに満ちあふれた方々でした。わたしはつくづく適当に生きてるな……と思ったのでもっとちゃんと生きようと思いました。あと短歌のことをなにも知らないな……と思ったのでそのあと歌集を五冊くらい買いました。

お二人とはいちごつみをさせていただいたりスペースをさせていただいたり、わたしの短歌、いやもはや人生の幅がぐっと広がったような気がします。本当にありがたいです。

インスタ始めてゆう子さんに出会ってよかった。Twitterで発春さんに出会って、出した本を読んでいただけてよかった。限界人生を丸出しにしてきてよかった。わたしは幸せ者です。

未開フラクタル、これからいろんなことをやっていく予定なのでわくわくどきどきでいっぱいです。来年もとても楽しみ。

あとね、みなさんおわかりでしょうか。

ゲッターズ飯田の占いは、当たります。


来年の抱負


①改名する

人間の名前を手に入れたいと思います。

改名したいというのは今年のはじめから思っていたんですけど、いまのいままでずるずる来てしまいました。

そもそもこの埃という名前の由来、ゴミみたいな短歌しか生み出せないのでゴミみたいな筆名でいっか、というゴミみたいな理由でつけた名前です。あと「ほこり」ってちょっと響きがかわいくないですか? 気のせい?

文字通りの意味でゴミの名前なんですけど、実はそれなりに愛着もあったりします。覚えやすいし。

でも公募に出すうえで「埃」って書くのちょっと恥ずかしいんですよね。
あと未開のおふたりにリアルで初めて会ったとき「あ、埃という者です」て名乗るのめちゃくちゃ恥ずかしかったですからね。

木下さんの短歌教室の本で「筆名は大事」みたいなことが書かれていたと思うんですが、これには心から同意します。

なので来年は名字を手に入れます。

でも全然思いつかないので、なんかよさそうな名前があったらDMしてください。他力本願でいきますよ。詩的でおしゃれで可憐な名前はどうにもわたしには合わないので、ちょっとゴミっぽさが残るといいなと思います。あとやっぱり一意の名前でありたいですよね。ごめんなさい。ちゃんと自分で考えます。

②綺麗な短歌を作る

来年の今頃「無理でした」って言ってるのが容易に想像つくんですけど。

綺麗な、というと語弊があるかもしれません。ただ繊細な短歌に心からあこがれがあります。うるわしい情景描写、世界の一瞬のきらめき、人のやわらかな感情の機微、そういうものを短歌にする力がほしい。

殺るだの刻むだの仕留めるだの串刺しにするだのホルマリン漬けにするだのじめじめ言ってる場合じゃないんですよ。

前述しましたが、今までつくったものを並べたときに、自分の短歌は感情のたたき売りというか、なにもかもが雑だなと気づいたんですね。いや前々から気づいてましたけど。いかんせん性格が陰なのであんまりきらめいているワードが語彙の中にないんです。

でもわたしだって「ひかり」とか「希望」とかをテーマに短歌をつくってみた~~い!!「驟雨」とか「はつなつ」とかうたの中に入れてみたい!!!!

そのためには日常のあらゆることにアンテナを張っていろんな短歌を読んでいろんな人と触れ合って、世界の綺麗なところを探してみるのが大事なんだと思います。雑に生きてる場合じゃねえ。

繊細な短歌なんてわたしらしくない気もしますけど、でもそれがわたしらしくあると思えるように、いろんな種類の短歌が作れるようになりたいと思います。

③いろいろ出す

急に雑な抱負。

来年、いろいろ出します。
今年はどでかい賞にしか出さなかったんですが、来年はもっとコンスタントにどこかの雑誌とか新聞とかに出そうと思います。あと本もまた出したい。

短歌、つくるのに結構波があるタイプなので、つくれないときは本当につくれなくなるんですけど、常に短歌から離れないでいるのってもしかしたらすごく大切なのかも、というのを未開のいちごつみをしていて思いました。

定期的に締切があって、定期的に短歌をつくらないといけない状況に身を置くのが意思薄弱人間にはちょうどいいのかもしれないです。

でもあんまりやりすぎると短歌のこときらいになっちゃいそうなので、無理のない範囲でやりつつ。

そのためにもまずは早く改名しないといけないですね……。いや別に埃のままでもいいんですけどねえ。


というわけで今年の振り返りと来年の抱負でした。

思ったより長くなりましたがここまで読んでくださった方ありがとうございます。

自分の言葉で自分のことを書くのははじめてなのでこんなんでいいのか? という気持ちではありますが、書いてみるといろんなことを思い出して楽しかったです。わりと充実した一年だったのでは?

来年は今年を超えられるくらい満足のいく一年にしたいと思います。
来年もよろしくお願いいたします。

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