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母子手帳のワナ|高野弘之

母から紹介を受けて読んだ本。

母子健康手帳の内容つまりは主に予防接種・離乳食・成長曲線の3つについて、小児科医の筆者が疑問を呈する本でした。

統計数字等客観的な数値を持ち出しつつももうすこし係数のようなものを考慮しなければいけないのでは?と感じたり、言葉遣いに批判的な感情が込められていて批判したい時こそ冷静な言葉遣いがされていないと共感しにくいなと思ったり。歴史的な事実の解釈の仕方がネガティヴすぎるかもしれないと考えたりしたのですが、

長い物には巻かれろなわたしは、行政から配られる母子健康手帳について疑問を持とうと思ったことはなくて。

上記の3点について「そっか、こういう側面があるんだな」「こういう点に議論や判断の余地があるかもしれない」と考える視点を与えてくれる本でした。

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ある小児科医の見た風景(pp.8)
こうした自分の小児科医療に対する考え方の元をたどると、九州の離島で勤務していた時代の経験に遡ります。(中略)風光明媚で豊かな自然に囲まれ、島に住む人たちはさぞかし健康的に暮らしているものと思いきや、そこで見たのは都会と同じか、それ以上に病気に苦しむ多くの人々でした。(中略)先輩医師のカルテを見ると、どんな病気にも「念のため」と言わんばかりに抗生剤が処方されています。抗生剤って、菌を殺すための薬じゃなかったっけ?なんで熱や鼻水に処方されているの?(中略)「これは病院が(医者が処方している薬が)病気を作っているのではないか?」

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母子手帳の歴史(pp.159)
GHQの干渉

最も人間性や精神性に関係するのは間違いなく食生活であり、であればこそGHQは主食の米をパンに、味噌汁を牛乳に、肉はふんだんに、と日本の食文化を崩壊させる必要があったのです。
乳業会社が作った母子手帳
1948年から1955年にかけての7年間にわたって、母子手帳は乳業メーカーが主体となり作成されていました。その期間は母子手帳に乳業メーカーの広告が載せられ、保健師と栄養指導士は乳業メーカーから出向させられていたのです。

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内なるドクターに働くチャンスを与える方法(pp.240)
では、内なるドクターを生かすためには、どのようなやり方があるのでしょうか?
世界の五大療法
アロパシー(逆症療法)
ホメオパシー(同種療法)
ナチュロパシー(自然療法)
オステオパシー(整体療法)
サイコパシー(心理療法)

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解毒のために(pp.248)
幼い子にとってのデトックス法は、普段の営みで
◯日々良い便を出せるようにしておくこと
◯汗をちゃんとかくこと
◯尿もしっかり出ること
などであり、日常のあれこれで解消できない分を、
◯発熱
◯発疹
◯咳・鼻汁
◯嘔吐・下痢
などで燃やしたり出したりしているのでしょう。

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