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ウクライナ平和の鐘 068 憂え、悔い、悩む

https://youtu.be/fzLVNNWwrVc

■2022(令和4)年5月29日 068 憂え、悔い、悩む
(動画の3:10~6:14)

本日の「平和の鐘 鳴鐘の輪」。自らの悪業を憂い、悔い、悩む者は、悪業を停める入口に立っています。ロシアのウクライナ侵攻を批判し辞任した外交官、従軍拒否した兵士は、その困難な一歩を踏み出したのです。

合掌

 今日もダンマパダ(法句経)の一節をご紹介します。

真理のことば 第一章 ひと組みずつ
一五 悪いことをした人は、この世で憂え、来世でも憂え、ふたつのところで共に憂える。かれは、自分の行為が汚れているのを見て、憂え、悩む。
一六 善いことをした人は、この世で喜び、来世でも喜び、ふたつのところで共に喜ぶ。かれは、自分の行為が浄らかなのを見て、喜び、楽しむ。
一七 悪いことをなす者は、この世で悔いに悩み、来世でも悔いに悩み、ふたつのところで悔い悩む。「わたくしは悪いことをしました」と言って悔いに悩み、苦難のところ(=地獄など)におもむいて(罪のむくいを受けて)さらに悩む。
一八 善いことをなす者は、この世で歓喜し、来世でも歓喜し、ふたつのところで共に歓喜する。「わたくしは善いことをしました」といって歓喜し、幸あるところ(=天の世界)におもむいて、更に喜ぶ。

(岩波文庫『ブッダの真理のことば 感興のことば』中村元訳)

 最近、スイスのジュネーブの国連機関で働いていたロシアの外交官が、今のウクライナ侵攻を批判して辞任したと伝えられています。また、ロシア軍兵士の中にも「この戦争で戦いたくない」と従軍拒否し除隊する人たちがいると報道されています。

 他国への軍事侵攻という悪業。その悪業になんらかの形で力を貸すことを憂え、悔い、悩み、そして自らそのような立場から身を引くことを選んだ人たちがいるということです。

 ロシアは正しいと主張する国家、ロシアは正しいと信じているロシア社会にとって、彼らは非国民かもしれません。しかし彼らは、罪を犯さない道を選んだのです。

再拝

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