見出し画像

『虐待児の詩』 僕は君を忘れない

「僕は君を忘れない」


自分が生かされていると云うことに初めて気付かされた

彼女との出会いがなかったら 僕は たぶん今でも自分が嫌いのまま

「すのう」 それが彼女のペンネーム

本名は 笹田雪絵
すのうは 中学二年の時に「MS(多発性硬化症)」を患った
MSは 手足が突然動かなくなる神経性の難病だ

そんな すのうが書いた ある詩の冒頭

ありがとう

私決めていることがあるの。

この目が物をうつさなくなったら目に、
そしてこの足が動かなくなったら、足に
「ありがとう」って言おうって決めているの。

     「すのう」 こと 笹田雪江 著

僕がもし 自分の体の一部が
僕のいうことを 聞いてくれなくなったなら

とてもじゃないが 感謝なんてできないよ
すのう ってすげえな って思った

「もっと 『すのう』のことが知りたい。」

だが もう・・・

すでに その時 『すのう』は 召されて居なかった

それを知った時 嗚咽しながら 泣き叫んでいた

ひとしきり 泣いた後で 考えた・・

「嗚呼 俺の体も 俺を生かすために 頑張ってくれてたんだよなあ。」

そして これからも・・

そう思ったら 何十兆個もある この細胞たちが愛おしく思えてきた

幸か不幸か おいらの細胞たちは
主従関係を忠実に守り 反乱も起こさずに
おいらの行動や言動を 支え続けてくれたのだ

そして ボクは 彼らに感謝しながら生きようと決めた

『すのう』こと笹田雪絵(雪絵ちゃん)

      ありがとう

ボクに 大切なことを 気づかせてくれて ありがとう

僕は君を忘れない

みんなが君のことを話題にしなくなっても

ボクは 決して キミのことを 忘れないよ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?