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サケ稚魚が「隠れる」より「流される」を選ぶ?

豊平川で5月のサケ稚魚を観察してきました。雪代のこの時期、水位の上昇とともに、春先にサケ稚魚たちがゆるゆると過ごしていた緩い流れは、太くて強い流れに覆われてしまいます。
この時期、稚魚たちが捕食の場にしているのは、岸際に残されたわずかな緩い流れ。じっくり様子を観察すると、駆け引きの様子が見えてきました。
その行動を勝手に解釈してみると—。

この水路近辺で観察したサケ稚魚は4匹。その4匹とも、周囲に異変を感じたとき、春先の稚魚たちとは違った行動をとりました。
4匹とも危険を察知したあと、すぐ脇の強い流れにのって(そのうちの1匹は横っ飛びする勢いで)、下流へ流されていったのです。

強い流れにいく

3月ごろの稚魚たちが、異変を草の影などに入り込んでやりすごし、再び同じ水面に出てきて、エサの物色を再開するのと対照的です。
4匹しか観察していないのですが、降下直前の稚魚たちは「エサ場にこだわらず、その場所がヤバそうなら、むしろ下流に流される方を選ぶ」のかもしれません。

2021年5月2日撮影

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