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小さな川の野生サケ

北海道の沿岸でとれるサケは、ふ化放流したサケ稚魚が、大きくなって帰ってきたものだけではありません。それぞれ生まれた川に遡上して卵をうみ、うまれた稚魚が海へくだって大きくなった、人の手を介さない「野生サケ」も含まれます。

春は、その野生サケの様子をもっとも観察しやすい季節でもあります。春の訪れとともに砂利から水中にでてきた稚魚たちが、しばらく緩やかな流れで小さなエサを食べて、海へ降る準備をするからです。

ペトトル川は、そうした野生サケ稚魚の観察には絶好の規模とロケーションです。静かにゆっくり川に近づいて緩やかな流れをのぞきこむと、サケ稚魚が群れを作って、行ったり来たり。

流心を去年生まれのサクラマス幼魚とウグイの集団が使い、サケ稚魚はそのわきの巻き返しや浅場で過ごしていました。

このペトトル川のすぐとなりを流れるチマイベツ川は、上流にサケのふ化場があるので、野生魚と放流魚と両方の稚魚を同時に観察できる川です。
巨木の根にぶつかった流れがつくった淵をのぞきこむと、どっさりいました。少し大きめです。

2020年5月10日

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