見出し画像

観光客が行かない豊浦(とようら)巡り・後篇

北海道の秘境駅ナンバーワン

現在、豊浦町にはJR室蘭本線が横断し4駅(長万部駅の西から、小幌駅・礼文駅・大岸駅・豊浦駅)が設置されています。

小幌駅(こぼろえき)は虻田郡豊浦町字礼文華(れぶんげ)にある駅で、長万部駅から豊浦駅方面へ3つ目にあります。
「礼文華トンネル」と「新辺加牛トンネル」に挟まれた小さな駅で、緑に囲まれて駅から車道へつながる道も民家もありません。
秘境駅ランキングで1位になった駅です。
2つの長大トンネルの間に挟まれ、崖のわずかな明かり部分に位置し三方が急傾斜地、一方は海(内浦湾)。昭和18年、列車交換のための信号場として設置された駅です。

礼文駅~大岸駅

昭和27年、長万部~室蘭までの国道37号が開削されました。総延長84.3㎞は北海道の中で唯一100キロ未満の国道でトンネルが11か所あります。最長が礼文華トンネルの1,331mです。

礼文華峠は猿留山道(えりも町)、雷電山道(岩内町)とともに旧道(礼文華山道)が「蝦夷地の3大難所」の1つとされていました。峠の標高は293 mと長万部にある静狩峠238mよりも高い峠です。

国道37号は、11のトンネルを過ぎて峠を下って豊浦の町中に入ってきます。
従って、トンネルとトンネルの間からチラット噴火湾が見えますが、それは一瞬のことでしかありません。
ところが、JR室蘭本線は小幌駅を過ぎると下って平地に入り「礼文駅」に到着します。更に、海岸線に入り海岸と並行に一直線で大岸駅~豊浦駅となります。
明治時代に観光名所となったのは、この礼文~大岸の区間になります。この間に「文学碑公園」と「カムイチャシ史跡公園」があります。更に、奇岩と絶景の風景があります。

噴火湾の一番奥に、車では行くことができる絶景場所

JR大岸駅を目指します(豊浦市街地からは道がありません)。
国道37号で豊浦市街を過ぎて礼文華峠方面に向かい、ドライブインみさき~高速道路豊浦ICの入り口を過ぎると道路標識に「カムイチャシ史蹟公園・文学碑公園」が見えてきます。
ここを左折して大岸駅を目指し、道道608号を道なりに進むと左手にJR大岸駅があります。線路と並行して直線の道を進み、陸橋を潜ると前方に噴火湾に突き出した小さな半島が見えます。これがカムイシャチ史蹟公園です。

豊浦文学碑公園

更に、直進すると「豊浦文学碑公園」があります。
与謝野夫婦と斎藤茂吉の歌碑、それに伊藤整随筆碑が建っています。
噴火湾を挟んで遠方に見えるのは有珠山。

ここから描いた絵があります。

ここからJR礼文駅までは、奇岩を開削して道となっているためドライブは最新の注意が必要です。
絶景と海水浴を同時に楽しめます。礼文華海浜公園には毎年多くのキャンパーが訪れます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?