経産牛のすね肉で新生姜煮を作りました。
栗山町の菅野牧園さんは、和牛繁殖畜産農家です。
わぎゅうはんしょく ちくさんのうかって?
わたしは、菅野さんに会うまで、その言葉を知りませんでした。
食肉となる牛は、繁殖畜産農家で生まれ、8か月ほどで市場へ。
そこで肥育農家が買って、肉牛として出荷するまで育てるのです。
子牛は生まれてからの3か月で元気に大きくなるかどうか決まります。
子牛が元気に育つサポート、そして、お母さん牛がストレスなく暮らして元気な子を産み育てるための環境を作るのが仕事、と、菅野さんは言います。
つまり、助産師であり、保母さん、保父さんです。
お母さん牛は10回ほど出産します。出産するという仕事を終えると13歳から14歳。「老廃牛」と言われます。多くはひき肉や安い食べ放題の和牛肉として使われます。
菅野さんはかねがね思っていました。
「価値がないだなんて、一方的じゃないか。」と。
ニュージーランドでは経産牛の加工品があり、味わい深いとファーマーズマーケットでは評判です。
味に価値があることを、食べることに関わる人みんなが理解しているということです。
おかあさん牛の最後を、味わって食べてもらいたい。
菅野義樹さんと美枝子さんとお子さんたちと。
福島県飯館村から移住した栗山町御園で、牧場とカフェの、菅野牧園を
ついに実現したのです。
レストランの経営は美枝子さん。
「同等な共同経営者です」と義樹さんは言います。
道産材を使ったシンプルで美しい建物からの風景は絶品。
お母さん牛の肉と、近隣の農家の野菜でのランチプレートも絶品。
ここのローストビーフは最高峰です(わたし比)。
今はね、残念だけれど、カフェをお休みされています。
栗山の新生姜と合わせてみたくて、お願いしてお母さん牛のすね肉を買わせていただきました。
「菅野さんの牛肉と合わせるの?そりゃあうまいだろうなぁ!」と新生姜のつくりての吉田さん。
こんなのができましたよ。
吉田さんの玉ねぎも入れて。
栗山の地域のみんなと生きることを大切にしている菅野さんと、
ずっと栗山で生きている吉田さんを料理でつなげたくて作りました。
電鍋の大活躍で、お箸で割れるほどやわらかに仕上がりました。
脂はぷるぷるっ。しつこくなくて、さらり。
味が濃く、嚙むほどに味の深いところへ連れていってくれる赤身肉。
そこに生姜の風味とシャキシャキ感が加わり、すべての味をたくわえた玉ねぎがペーストになってまとわります。味つけは醤油ベースと羅臼昆布です。
これはもう、まずかろうはずがありません。
ついつい、食べすぎました。
栗山の小林酒造のまる田ひやおろしとぴったりすぎて、
そちらもついつい、飲みすすみました。
栗山、ばんざい。
カフェが再開したら、あのローストビーフを食べに行こう。
いやいや、赤ワイン煮にしようかな。
いやいやいや、ハンバーグもおいしいんだなぁ。。。。。(妄想中)
そう、おふたりに、会いに行こう!!
あの風景を眺めて、農村を感じに行こう!!!
美枝子さんに教えていただいた老廃牛についてのブログ記事です。
みんなと共有したいので貼ります。
ぜひ、ご一読を。
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