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”ラ、を追加すれば、 世界は少し、哀しいものになる。” --- 何の為に私は独りで生きれるようにしたか分かる?誰の所為で私は社会の波に揉まれ苦しむしかないのか、あなたに分かる? こうはなりたくないと、 歯ぎしりするほど最も嫌いな人間が 自分の父親である哀しみが、 父親(あなた)に分かる? その血が確実に私にも入っていると、 思い知らされるときの絶望が、 あなたに分かる? 怨むよ、 怨む。 やんぬるかな。 子は何かしら、 親をうらまずに生きて行けない。 母が、 自分の
社会人になってしまって、 終身雇用で生きていくなら、 新生活は始まらない。 もう二度と。 …… なぜわたしはこんなにも、 あいつに執着しているんだ? こんなにも執着しているのに、 好きだとは言えぬのだ? なぜあいつはそんなにも、 わたしに無関心なのだ? そんなに無関心なくせをして、 嫌ってはくれぬのだ? 全て棄てたはずなのに、 なぜあいつとわたしは繋がった? 一本の糸を残してしまった私の弱さよ。 わたしの拒絶にさえ無関心だから、 いとも簡単に他愛もなく――愛もないく
あなたは服を着替えるだろう。 それは何も汚れた時だけではあるまい。 式典ならば礼服を着るし、 オフならばルームウェアを着る。 夏ならば涼しげな短い服。 冬ならば重厚なロングコート。 TPOとやらに合わせるのは至って正常、 否、合わせなければおかしいのだ。 性格だって主張だってTPOに合わせて何が悪い。 時と場合と立場によって、 服を着替えるような感覚で性格を変える。 そんな私を、 あるひとはブリッコと罵り、 あるひとは世渡り上手と褒め称え、 あるひとは多重人格と気味悪