【日記】12/12(火)
午後から武蔵美に行って作業をするつもりだったが、やめた。
やめるべきと思ったらいつでもやめるべきだ。
家でやるべきことをやろうと思ったが、特にやらなくてもいいことを始めて、携帯を触って、声をだして、曲が出来た。ラッパも太鼓もベースも、使う音は全て自分の口から出す。
節のようなものは、近くに置いてあった大西巨人 [神聖喜劇 上]の227頁を音読した。音がかさなり旋律になって、5分ほどの曲が出来た。
出来たあとは悲しくなって、台本を進める。
台詞通りにしゃべらなくてもよい台本の台詞を一応書く。上演のルールさえ組みあがっていれば、あとはどうとでもなるのだが。
一応書いて、やはり悲しい。空は曇っている。
最近人と話してないと狂いそうで、色々な人に電話をかけている。
ある人から「電話尻軽」と罵られた。
しかし昨日は作業が一息ついたところで電話がかかってきて、相手はKという同級生だった。
近況を聞くと、ストーカーで逮捕されて最近牢屋から出てきたと言っていた。
退学は免れ謹慎処分となったが、ストーカー被害者が同じ大学の寮にいる為、復学するとストーカー規制法で再逮捕されてしまうのでやむなく休学し、友達と漫才の練習をしているそうだ。台本を見せてもらったら、6行。
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グロ画像 どれが好き?
首切断 目潰し
皮膚剥がし 交通事故
うんち 食べるならどれ?
人間 犬
オラウータン エイリアン
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と書いてあり、絶句した。
相方がこれを読み上げ、Kがそれに驚いたり、怖がったり、リアクションを取る形でネタが進行する。
相方がネタを書いていて、最近肉屋に就職されそうで焦っているとのことだ。
「肉じゃなくてマイクを握ろうよ」
と引き留めたが
「お前がネタを作ってくれるなら考える」
と至極真っ当に反論されたらしい。
電話の要件は「俺と相方とコントをやらないか?」ということだった。
「死んでも嫌だ」とことわった。
理由を訊かれて
「死ぬより嫌だから」とこたえた。
以前ゲンロンカフェで山本直樹が言っていた「大江健三郎の小説は暗いとかよく言われるけど、暗いわけじゃなくて、濃いの。濃くてキチガイなんですよ」を引用して、自分は暗いと言う彼に
「Kは暗いんじゃなくて、濃くて、キチガイなんだよ」
と言葉をかけると彼は笑って
「それ全然励ましになってないよ」
と言った。
その他にも色々と話を聞いて、なんだか心に残ってしまって困っている。
腹立つこともかなり言われて、怒ってしまったし。
キリストを信じるよう勧めた。
演劇の台本作りに戻る。
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