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w-inds.オタの私がMAZZELに惹かれた経緯

この記事は以下の記事の続きです。

BE:FIRSTの活躍を知ってその出自であるTHE FIRSTを見たのが昨年2023年の終わりごろのことです。BMSGの成り立ちと理念を知り、驚きとともに共感を覚えながらも、当初は事務所全体をゆるく推していこうという感覚でした。

娘がBESTYなのでBE:FIRSTのCDもDVDも聞き放題の見放題ですし頼めばライブに同行させてもらえるわけで、BE:FIRST関連は娘と楽しむとして、私はレイちゃんのファンクラブに入ろうと考えたのですが、レイちゃんにはファンクラブがありませんでした。

デビュー後まだ間もないのに加え、レイちゃんはいわゆる量産型のクリエーターさんではないようです。ゆっくりめの楽曲発表。単独ライブが行えるほどの持ち曲がありません。

MAZZELに関しては、BE:FIRSTよりアイドル色が強めなグループという印象でした。

BE:FIRSTがアイドル性のあるアーティストという印象だとすれば、MAZZELはアーティスト性のあるアイドル、みたいな感じ。

ダンスは上手いけれどもよい子なダンス。

それぞれ個性はあるのだけれども、自分たちの個性に対してそこまで強いこだわりがあるようにも感じなかったのです。許される範囲で個性を出します、みたいなおとなしさや物わかりのよさを感じました。

ソウタくんのダンスの方がワガママな感じが出ていてインパクトが強い。確かにとてつもなく上手いのもありますが、単純に上手い下手だけの問題ではなく、許されなかろうが否定されようが俺はこれで行く、これで時流をつくっていく、という強い意志がソウタくんのダンスからは伝わります。

それと、BE:FIRSTはとにかく歌が強いです。

歌声が前に前に出てきている感じで、ただうまく歌うことよりも個を出しきることが大事でマストみたいな。良くも悪くも主張が激しい。
ダンスも強い。歌も強い。しかも全力で自己表現。

これはハマる人が多数出るだろうな、というのが素直な感想です。


一方MAZZELの第一印象は、とにかくぴんと来なかったのです。カイリュウくんの歌声は初めて聞いたときから好きだと思ったし、いつまでも聞いていたいような耳に快い声だったのですが、同時に他のボーカルが弱いとも感じていました。


その第一印象が払拭されたのがFIREのダンパフォを見たときです。

ナンダコレハ?

の2度目でした。

s**t kingzのNOPPOさんのコレオがとても良くて、素晴らしいパフォーマンス動画に仕上がっていたのですが、それとともに歌にものすごい力がこもっていました。

リュウキくんのエモーショナルなラップ。タクトくんのラップの心地よいリズム感。ナオヤくんの少しスモーキーで艶のある声。セイトくんの力強いガナリ。エイキくんの透明感のある声。ハヤトくんのどこか幼くてキラキラ成分多めの声。
すべてがストレートに心に迫ってきました。

そしてランくん。
カイリュウくんの声との相乗効果で楽曲をとんでもないところまで持っていってるのがランくんの歌声でした。

一見重めの恋愛ソングにも思える歌詞ですが、彼らが歌うと音楽そのものに対する深い思いを歌っているように聞こえました。

「君じゃないならあり得ないから」というランくんが歌うフレーズや、「灰になるまで燃え尽きて」というセイトくんのフレーズはとりわけえぐみがあって、音楽のない世界で自分たちは生きることはできないから、たとえこの身が焼き尽くされても音楽にすべてを捧げるよ、言っているようにも聞こえました。

心の深い深いところに響いてくるような歌声でした。
それぞれの歌唱力もプレデビュー曲やデビュー曲と比べるとびっくりするほど伸びていると思いましたし、歌を通してMAZZELの思いのようなものがビシビシと伝わってきて、静かに衝撃を受けたのでした。


数年前、世界がコロナ禍の下に置かれていたとき、音楽は不要不急のものとされてしまいました。ライブの開催などは次々と見送られました。
2019年に米津玄師さんのBOOTLEGというアルバムを購入したときにライブの抽選券がついていたのですが、応募して当たり、ライブ当日を楽しみに待っていたらコロナがやってきて、私が参加するはずだったライブも中止になりました。
 
確かに食うや食わずの状態ならば、人は生き延びるために音楽ではなく食料や水を取るでしょうし、美しいものを愛でたり楽しんだりするのは衣食住が足りてから、という側面もあるかと思います。

だけどやっぱり衣食住はあくまでも生きるための手段であり、人間はそのためだけに生きることはできないとも思っています。

もしも明日世界が終わるとしたら。

人は美しいもの、優しいもの、心を癒してくれるものを見て、聞いて、触れたいと願うのではないでしょうか?
もしくは私たちそれぞれがその人生を終える前に、心を強く揺さぶるものに出会いたいと願うのではないでしょうか?

FIREを聞いたとき、私はそういった美しいものの片鱗に触れることができたと感じました。

ダンスも何かが爆発していました。
溢れるような音楽への希求というのでしょうか。
それも8人が一丸となって表現をする、チームマーゼルの強さとでもいいましょうか。

ダンスがよい子っぽいなんて思ってしまってごめんなさい。
それでも見返すと、以前の楽曲に関してはやっぱりちょっとおとなしめに感じてしまいます。
もちろんMAZZELはダンスはめちゃめちゃ上手いんですが、表現したい何かに対してやや控えめとでもいうのでしょうか。
MISSON、VIVID、LIGHTNINGはちょっと長めの助走だったのかもと思いました。
Carnivalには爆発的な表現力のきざしのようなものが見えているようにも思えます。

経緯といいますか、MAZZELというグループのファンになったきっかけですね。
FIREのあとはWaterfall、Parade、ICE feat. REIKOと真骨頂ともいえる作品を生み出し続けています。
この先何を見せてくれるのかが楽しみで仕方ないです。


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