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【報告】保育施設見学ツアー@糸島

1月13日に保育施設見学ツアー@糸島が開催されました。ツアーと名付けてはいますが、「せっかく見学に行くなら複数で参加して意見交換もしたい」「実際に顔を合わせて話すことで関係を深めたい」といった思いで実施しているだけのゆるーい集まりです。見学を楽しみたい、楽しんで学びたい、そんな人たちが集まった楽しい学びの時間になりました。

◯るんびにこどもえんの環境

外観
0,1歳児クラス
室内吊り下げ遊具で感覚統合
2階の天井には吸音材が貼られているため、周りの音はほとんど気になりません
2月の発表会に向け、タブレットを見ながら話し合いが行われていました
食事の様子

るんびにこどもえんの2階の天井は吸音材が貼られています。そのため周りで賑やかに遊んでいる声がほとんど聞こえてこないため、それぞれのスペースの声や音に集中することができます。吸音材の効果は実際にその様子を見ているとよく分かります。

◯るんびにこどもえんの特徴

今回の見学のために用意してもらっていた資料にこんなことが書かれていました。

いつもの日常へようこそ
主語の大きな話よりも目の前のこどもたちや保護者と一緒に考えていきたい。大事なのは目の前のひとりひとりのこども。知りたい、考えたいのは目の前のこどものこと。専門性はもちつつ、1人の人間として対等に。主語をこどもにすることをブレさせずに。地に足をつけて。これが私たちの思いです。

「主語をこどもにすることをブレさせずに。地に足をつけて。」
「特別なことはしていませんが、『根拠』には気をつけています」

目の前のこどものことに集中したい、認定こども園としての公的な役割をしっかり果たしていきたい、そんな思いは現場を見ていてもあらゆるところから伝わってきます。また、今後の目標として「フルインクルーシブ」「ロボットと人との共存」「外部資源の活用と協働」「より開かれた園に」「リテラシーを高める」「より働きやすい園に」「個別最適化」と7つのキーワードを掲げておられています。これらはどの園でも課題になってくるはずで、午後の意見交換の場ではこの内容についてじっくりと話し合いました。

内容の濃い意見交換会になりました

◯るんびにこどもえんより

今回見学を受けていただいたるんびにこどもえんの楢﨑園長よりコメントが届いています。

昨日は陸の孤島においでいただきありがとうございました。ゆるりとした時間をお過ごしいただけたなら幸いです。特にこれといって目立つことをしているわけではないので、おいでいただけただけでありがたく思います。あと、お口がちょっとお悪いものですから、不快な思いをされたとしたら申し訳ないです。ホームでしたからいつもどおりのお口の悪さを発揮してしまいました。笑
次回の開催を楽しみにしております。

◯参加者の感想

70年ほどの歴史ある保育園で、4代目として園長職に就かれておられるナラザキ先生の“気概”であったり“生き様”に熱く触れることができ、とても勇気づけられる時間でした。印象的であったこととして、“白と黒の二極で考えないこと”とのお言葉。常に“根拠”をもつ努力と、整合性をもった実践を心がけることを徹底されており、非常に学ぶところと、また僕自身の保育への振り返りともなりました。職員の方も、ナラザキ先生同様に、質問すると丁寧かつ分かりやすい言葉で説明して下さいました。感謝とともに、また言語化する大切さを実感しました。“本当のプロとは?”との投げかけが、意見交換の時間にたくさん飛び交い、あらためて保育者として、また社会に貢献するものとして考えさせられるものでした。貴重な時間を過ごさせていただき、るんびにこども園の先生方、また園児の皆さまありがとうございました。

・子どもや職員が落ち着ける空間が沢山あって素敵だなと思いました。
・壁にホワイトボード的な役割の透明シートを貼って書いておられたのがいいなと思い、早速園に帰ってやってみたいと思いました。
・一人一人をしっかりみておられることがよくわかりました。
・動の空間と静の空間(絵本ゾーンや製作ゾーン等)が隣り合わせで壁があるわけではないのにそれぞれの子どもが集中してあそんでいたのが凄いなと思いました。吸音材があることで、こんなに音が響かないのだと改めて感じました。
・自分の気持ちをキューブ(感情の絵が描いてで伝えるのは子どもたちの
・迎えの遅くなる保護者の為に暖かいライトにされておられたり、迎えが遅い子どもがお風呂に入れるようにと設置されていたりと本当優しさの沢山詰まっているこども園だと感じました。
・久しぶりの見学でとても楽しい研修でした。ありがとうございました。

子ども達が様々ある活動の中で、一人一人自分のやりたいことにじっくり取り組む姿に、日々の先生達の関わり方の積み重ねからくるものなのだろうと思いながら見学させていただきました。環境も互いの活動が保障されるよう配慮してありそれぞれの場所がとても過ごしやすい雰囲気となっていました。
子ども同士のやりとりも、お互いのことを分かってかけあう言葉が聞いていても心地良く、うちの園だったらどんな感じのやりとりになってるかな…大人も穏やかにやりとりしてるかな…と反省しています。見学ではその日だけの姿しか見れないですが、過程を感じることができる保育ってステキだなと思いました。
楢崎先生からも、今一度身を引き締めて仕事しようと思える話を聞かせてもらいました。自分達のしていることが当たり前になってしまいがちですが、こういう機会をいただいた時をチャンスと思って変化していくことを楽しみたいです。ありがとうございました!

いちばん印象に残ったのは、先生も子どももフラットで、ここに先生がいる!って目立ちませんでした。自園と何が違うのかと考えて見ると、先生たちも子どもと一緒に何かをやっている時間が多く感じました。また、その目線で自園の様子を見てみようとおもいました。
子どもそれぞれが、それぞれの居たい場所があり、居たい場所で過ごしていて、自分の気持ちにも感じながら心が感じるところに居られるのかなぁと想像し、この園の子どもたちは良いなぁと感じました。自園の子どもたちには、どんな場所があるのか、改めて見てみたくなりました。見せて頂きありがとうございました。

静かで穏やかな時間と空間でした。雰囲気とはとても大切ですね。今回の糸島るんびにこども園には、良い雰囲気が漂っていました。そして一番印象深かったことは、「根拠」に気を付けながら、全ての事に「意味」がある、という点です。保育見学後の懇談では頷ける事がたくさんありました。学びは途絶えるものではないな、とつくづく感じながら帰路につきました。この度も有意義な機会を作っていただき、ありがとうございました!!

初めて参加させていただきましたが、バスの車窓から見える景色に「今からお伺いする園さんでどんな学びや、どんな出会いがあるだろう。」と、わくわくドキドキでした。園見学中に感じたことは、子どもたち一人一人が好きな事を思い切り楽しむ環境を保障されている事、その環境の中で安心感を持って生活をしている事でした。特に印象に残ったのは2月の行事に向けての、子ども達と先生の会話。「カマキリが虫を食べてる所を見せたい。」に対して「どうやって見せると伝わりやすいかな?いろんな方法があるよ。」と子ども達の意見に対して具体的にイメージ出来るような言葉かけをされていました。「私たちの仕事はいつも主語は子ども。」とおっしゃっていた、先生のお話が具体例として、よく分かりました。
久々の園見学にいろいろな刺激や学びを頂き、このような機会を頂いたことに感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました。

楢﨑先生の言葉に、重みと深みと表現しにくい説得力を感じました。例えるなら、160キロの直球が飛んできて心地よく弾けるような感覚でした。根拠に気をつけて実践しているというのが本当に伝わって来ました。「子ども主体」とよく聞かれるようになった現在で、目の前の子どもたち、保護者や地域とそれぞれの家庭の実情を受け入れながら保育をする姿勢と大事さを学ばせていただくことができました。働きやすそうな環境で、子どもも大人もゆったりとした空気で、非常に参考になりました。やはり他園の見学や意見交換は大事だと改めて感じ、自園の課題等を発見できました。当園職員も見学させていただきたいと思います。
初めての参加で緊張しましたが、是非また参加させていただきたいです。本当にありがとうございました。またよろしくお願いします。

◯次回の開催地

岡山県笠岡市、福岡県糸島市と保育施設見学ツアーを開催してきましたが、次回の開催地がまだ決まっていません。候補地はいくつかあるんですが。各地の保育施設は地域の特徴や課題に合わせて形態や取り組みが違っていて、だからこそ見学することで参考になることは多いです。地域にこういう特徴があるからこんな保育の形態になっているのか、こんな課題があるからこのような取り組みが必要なのかと実際に見て確認し、さらに突っ込んで質問したりすることで、自園で実践するための大きなヒントを得ることもできます。

ただ見学して終わりではなく、意見を交わして自園での実践につなげることを持ち帰ってもらえる集まりにしたいと思っています。なので話し合いがしやすいように、参加人数は10〜15人程度にさせてもらっています。毎回申し込み開始後すぐに締め切りになってしまっているので、関心のある方は申し込み開始後できるだけ早めにお申し込みください。次回は5月頃に開催する予定です。

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