みーちゃんとこころちゃん　　〜ちいさな絵本〜

みーちゃんはこころちゃんと
いつもいっしょでした

いつもこころちゃんはみーちゃんの
そばにいてくれました

こころちゃんは
みーちゃんのむねのまんなかに
いてくれます

ハートのかたちをしています

みーちゃんが、かなしいときも
ひとりぼっちだなってかんじるときも

こころちゃんはいつも
そっとそばにいてくれます

みーちゃんがげんきがないとき
こころちゃんは
みーちゃんにたくさんのプレゼントをしてくれます

そうすると
みーちゃんはしぜんとえがおになるのです

いつもいつもいっしょだったのに
みーちゃんはおおきくなるにつれて
しだいに、こころちゃんのすがたがみえなくなっていきました

「こころちゃんはどこにいったのだろう」
そうおもいだすこともなくなりました

でもこころちゃんは
そんなときでもいつも
みーちゃんのそばにいたのです

つかれてねむるみーちゃんに
そっとやさしく
おふとんをかけてくれたり

みーちゃんがたくさんないた、つぎのひのあさは
そらにきれいなにじをかけてくれたり

みちにまよったときは
「こっちだよ」って
どこからか、おしえてくれたりしました

どんなときも
いつもいつもこころちゃんは
みーちゃんのそばにいてくれたのです

おとなになったみーちゃんが
じぶんのきらいなところをたくさんみつけて
かなしくなったときも

さみしくて、ふあんで
だれかにはなしをきいてほしかったときも

こころちゃんは
いつもずっと
そばにいてくれました

みーちゃんが
きがつかなかっただけだったのです

こころちゃんはずっと
みーちゃんのむねのまんなかに
いてくれました

かわらずに、いつもいつも

ときに、こころちゃんがないていたら
こんどはみーちゃんがまもってあげます

みーちゃんは、すこしつよくなりました

みーちゃんにとって
かけがえのないこころちゃんに
また、きづくことができたから

こころちゃんがいつもそばにいてくれると
わかったから

みーちゃんとこころちゃんは
これからもずっとずっといっしょです

〜おしまい〜

（2024.6.27 推敲）