木漏れ日
あの日両手で塞いだ太陽は
わたしには眩しすぎて
強すぎて
樹々の葉っぱの間から
その指のすき間から
こぼれるくらいがちょうど良くて
陽だまりのようにきらきらと
笑うあの子たちみたいに
なれない自分を嫌ったり
どこか自分が違ってみえて
恥ずかしくって隠してみたり
いつもかけ込む木陰には
ほどよい柔らかさで
わたしに注ぐひかりがあった
きらきらの眩しさが苦手なのは
今も昔も変わらないけど
前と少しちがうのは
自分を守る両手を下ろしてみたこと
その手で好きなこと探してみたこと
きれいだなと
見上げるようになったこと
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