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雀のCDレビュー道場Vol.11「Atari Teenage Riot」

ちんたら進めてたけど、今回で「A」の棚が最後です。AlvvaysとかAshとか、そういや買ってないのたくさんあったなー。

頭文字「A」の最後にあったのは、Atari Teenage Riotでした。初めて知った経緯はあんまりよく覚えてないけど、Rage Against The Machine周辺をよく聴いていたときに出会ったんだと思います。
この頃の僕は、90年代にラップ×ロックのミクスチャー系がかなり流行ったと知り、面白そうだったのでそういう括りにされているアーティスト片っ端から聴いてたんです。でもグッとくるアーティストなかなかいなくて。リンプビスキットとかインキュバスとか、ゴリゴリのストリートっぽい人しか出てこなくて、なんか肌に合わないなーと思ってました。多分探し方が悪かったんでしょう。

そんな中で「これだ!」と思ったのがAtari Teenage Riotだったというわけです。まず、恰好がマトリックスみたいで、メタルやヒップホップのカルチャーとは少し違った印象が親しみやすかった。そして曲調はノイジーでジャンク。ボアダムズらへんのジャンクロックを知り始めていた当時の僕の趣味にドンピシャでした。そんなわけで、Atari Teenage Riotはすっかり僕の心の中のヒーローになったわけです。とか言いつつまた1stアルバムもってないっすね。再結成後のもないっすわ。

Atari Teenage Riot「The Future Of War」

初めて買ったのは2ndアルバム。やっぱりめちゃくちゃいい。グワングワンと絶えず充満してるノイズと、それをつんざくような歪んだ打ち込み&シャウトで始まる一曲目ですぐに「あー買ってよかった」ってなります。そのあとの曲も全くテンションが落ちずに突き抜けてきます。5曲目くらいからもはや笑えてきますね。

そんな中だるみを許さない突き抜けまくったアルバムですが、ボーカルが変わることで曲のキャラもわずかながら変化が出てます。あと一貫して曲がポップだから普通に聴きやすい。だからずっと聴いてられます。まあ、これ聴いてて楽しくないマインドの時は、そもそもAtari Teenage Riot聴こう!ってなりませんからね。求めているときに、最大限のパワーでそれを聴かせてくれるとてもありがたい一枚です。

Atari Teenage Riot「60 Second Wipe Out」

アルバム良すぎてすぐさま他のアルバムも買いました。3rdアルバムです。前回のアルバムからノイズ担当のメンバーが一人増えて、音像も結構変わってます。音シャワシャワすぎて、打ち込みのアタック音が奥に行っちゃってる気がするけども。あと音がちいちゃいのがちょっともやもやします。ただ、音のやかましさと奇妙さは段違いに上がって、前作から変わらない曲のポップさも相まって最高なアルバムです。

MVも最高な一曲目のこの曲。相変わらず、一曲目からアルバムの色を100%見せちゃうのがオモロいですね。1stアルバムにも入ってたATRも、パート2になってさらに味濃いめにパワーアップ。今まで気づかなかったけど、サンプリング元Smells Like Teen Spiritなんすね。
こんなシングルクラスの曲の他にも、前作にはなかったノイズトラックやローテンポな曲が増えていたり、曲にバラエティ性が増してきました。ディスク2のライブ音源も想像通りのテンションで、満足度高いです。
あと、2枚とも歌詞カード見てて思ったんですが、ビックリマーク多すぎじゃないですかね。歌詞のワンフレーズに最低5個くらいついてますよ。全曲。誰があのビックリマークの個数決めてんだろうなー。「ここはパンチラインなので10で!!!!!!!!!!!!」みたいな感じでやってんのかしら。

これ以降CDは買ってませんが、他の作品も期待を裏切らない最高なアルバムばかり。とくに、再結成後のアルバムは少しサウンドのキャラも変わってきてより聴きやすくなってます。どのアルバムから入っても、ちゃんとAtari Teenage Riotっぽさが伝わるのがすごいなーと思います。

きっとライブ言ったらめちゃめちゃ楽しいんだろうなーと思うんだけど、存在を知ってからはまだ一回も日本に来てないんですね。昔のライブ情報とか見てたら、2011年の来日公演5,000円くらいでびっくりしました。やっす。来日アーティストがこの値段で見られるのいいなー。いつかまたお手頃価格でライブがみられる日が来るといいっすね。


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