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奏法を覚えると楽しくなる/コード進行特定のメカニズムを考察【相対音感トレーニング1年3ヶ月目】

このノートは2021年1月に途中まで書いていたものを2021年8月に書き足して完成させたものになります。

このノートは就職を機にピアノを始めたはいいものの『楽譜どおりなら練習すれば弾けるけど、アレンジはできないし、コード進行など曲の構造も理解できない。これまで練習した曲をあとから弾こうと思っても楽譜がないと演奏できない』

そんな音を自由に扱う感覚が一向に得られず悩んでいた私が

「楽譜がなくても、曲を弾ける人」
「初めて聞いた曲をすぐ耳コピ、アレンジできる人」

になるために、相対音感を鍛える様子を記録していくものです。

「どんな方法で音感トレーニングするのか」「トレーニングの成果や気づき」「苦労や克服方法」を毎月このnoteにまとめて書いていきます。

私と同じような境遇の方に向けてサンプルの1つとして参考していただけたら幸いです。トレーニングは2019年10月から実施しています。

Twitterでもこんな感じで毎週報告しています。興味があればぜひ見てみてください!

(補足)なぜ相対音感トレーニングなのか
それはこちらのサイトを見てください。
トレーニング方法は「ずっしーの音楽教室」のサイトをもとにし、自分なりのトレーニングを試行錯誤しています。そのため、当noteでは「しらみつぶしトレーニング法」などこちらのサイトで使っている用語を使用します。

▼11月、12月、1月のトピックス

左手の奏法はトレーニングを楽しくするよという話

・大人からピアノをはじめた
・音楽経験なしで音感トレーニングをはじめた

そんな人にとって「左手の奏法」をトレーニングすることは”とてもハードルが高い”です。

なぜなら「そんな余裕はない」からです。

特に相対音感トレーニングを始めたばかりのときは「右手でメロディ+声を出して歌う」スタイルで音と階名を結びづけるのを意識するので、そもそも1曲を弾ききるなんてできません。(自分の場合はそうでした)

左手の奏法なんてもってのほか!ええい、こっちは一刻も早く”曲をドレミで聞こえるようになりたい”んだ!

……

いや平行して左手の奏法もトレーニングできる人もきっといるのだと思いますが、「だれにも負けないぞ!やってやる!」と意気込んで始めた私でも難しかったです。

そもそも奏法のパターンもわからないし、思いつかないです。

というように左手の奏法の練習は避けていた私でしたが、2020年の年末から2021年1月にかけて「上を向いて歩こう」を題材に音感トレーニングしつつ、左手の奏法も取り入れて弾いてみたら収穫がありました。

これまではメロディとコード進行をインプット、アウトプットしていましたが、「ちゃんと奏法と向き合ってみよう」そのうえで1曲完成させよう!と意気込み、楽譜から奏法を学び、自分なりにアレンジして仕上げてみました。

そして完成したのがこちら

完成品

これまでは左手は4分打ちだった

この1曲仕上げた数日後、「翼をください」のコード進行をいつものように4分打ち奏法でインプットしていたら、こんな疑問が浮かびました。

「上を向いて歩こうの左手の奏法って、もしかしてこの曲にも応用できるんじゃね…?」

そう、これが大正解!

実際やってみたら楽譜はないのにさっとピアノアレンジできた人っぽくなったのです。「おー、これはテンション上がるな」と思いました。

いいことはもう一つあります。
左手の奏法のパターンが増えると「ピアノアレンジできてる人になれる」と同時にコード進行のインプットのバリエーションが増えます。ということは「初めて聞いたと曲でもコード進行の特定がしやすくなります」

世の中に出回っている曲の伴奏はさまざまなパターンが組み合わせてあり、全音符だけだったり、4分音符だけなんて曲はまずありません。

そこで、奏法パターンの引き出しが沢山あるコード進行の特定が早くなります。

さて、じゃあ伴奏パターンを知るにはどうすればいいのか。

手っ取り早いのが「楽譜」です。
楽譜がなくてもアレンジできるようになりたいところですが、楽譜ならどのタイミングでコードのどの度数の音を弾けばいいのかわかります。もちろんハ長調/イ短調の楽譜が分かりやすいと思います。

ほかには「動画」があると思います。
原始的ですが、ピアノを真上から写した演奏動画があるのでそこからパターンを掴む。

それかコチラの本にも代表的な奏法パターンをいくつも記載されています。

ずっしーのピアノ教室 音楽経験ゼロから大好きな曲を弾けるようになった僕の耳コピアレンジ習得法 https://www.amazon.co.jp/dp/B088N7DMFK/ref=cm_sw_r_cp_api_0R6SSFYKSC2JRNDC3DNP

まとめ!

左手の奏法を習得すると、音感トレーニングを楽しくなる!」

このnoteを読んでいる方の中に「音感トレーニングがなんか退屈になっている」と思っているいたら耳のトレーニングをいったんやめて「左手の奏法」をトレーニングしてみてはいかがでしょうか!

【おまけ】左手の奏法が大切だとわかる動画を作ってみました

コード進行を特定するメカニズムを考察してみた

わからん!

コード進行を特定することができなぁぁい!

私は多分もう半年以上

どうやったらはじめて聞いた曲でもコード進行の特定ができるのか」と頭を悩ませています。

私は知っている曲、初めて聞く曲、いずれの場合でも曲のコード進行を特定することがほとんどできません。

”ほとんど?”

はい、実はちょびっとなら分かります。
具体的には「王道進行」と「順次進行」「1635進行」はなんとなくわかります。ちなみに和音がどのように詰まれているのかまではわかりません。

数少ないですが、特定できるコードたちを頼りに改めて「コード進行を特定に至るまでのメカニズム」を一旦整理してみます。

まず現在の私がコード進行を特定する手段はこの2つ
①自然とそう聞こえる
(そのコードをそもそも知っている=響きとディグリーネームが結びついている)
②ベースを追う
(階名で特定して進行を特定する)

対して今疑問に思う要素はこの3点
①トニック・ドミナント・サブドミナントから特定することはできるのか
②フレーズの後半の進行特定がなぜできないのか
③派生形の特定について

前提として「どの調でも同じような進行に聞こえる」ほどの相対音感が必要になります。これは前回の報告でも述べたようにメロディの音感を鍛えるとできるようになるはずです。

さて、1つずつ整理していこうと思います。

まず私の理想とするコード進行特定フローは”メロディが階名で聞こえると同じように「これは4-5-3-6のだな」とスッとわかる”です。これできたらカッコいい。

それを踏まえで考えると、特定手段①そのコードをそもそも知っている が基本になってくるはずで、とにもかくにも「コード進行のインプット」が土台として必要になります。

つまり特定手段②ベースを追う これはインプット不足になります。ベースから階名を特定する工程が不要です。

しかし、コード進行をインプットできてる実感がほとんどなく。「これでほんとうにインプットできてるのか??」と悩んでいます。

「ほかに方法はないか」と考えて、最近疑問に思っているのが「トニック(T)・ドミナント(D)・サブドミナント(SD)から特定することはできるのか問題」です。

この問題について思ったことをまとめてみました。

一般に
・トニック(I、VII)は「落ち着いた響き」
・ドミナント(V、IIIm)は「不安定な響き」
・サブドミナントは(VIm、IIm)は「ちょっと不安な響き、高揚する響き」
と言われています。(諸説あり)

また、いくつかのコードが順番に鳴ったとき、あるコードは前後のコードによって性格が変わる場合があります。

ん?

ここで疑問が生じます。

例えば「IV - V -IIIm -VIm / IIm -V - I - I7」という繰り返すコード進行があったとします。この場合、I7の扱いは”トニックなのか””それともドミナントなのか”と解釈によって変わってきます。根音がIだからトニックともいえるのかもしれませんし、一時転調だからドミナントだともいえるかもしれません。つまり前後のコードによって性格が変わるコードがあるのに、トニック(I)は落ち着いた響きになるというように”固定の印象”はなんだか疑問です。

ほかにも数は少ないですが私の経験則から感じることは、例えば4-5-3-6の王道進行は”全体の印象”で特定しています。4がちょっと不安な響きとか5が不安な響きというようにはどうしても聞こえません。カノン進行の1-5-6-3-4-1-2-5の「1」は「落ち着いた!」という印象はありません。

それこそ、4拍子の曲で小節の1拍目に「1」が来るなら「落ち着いた」というように感じ取れます。

となると、そのコードが何拍目に置かれているのか、前のコードはどういう性格だったかによっても変わるはず。

そのため固定の印象を受けるのは疑問です。
それとも、小節内にいくつものコードがあっても2拍とか1小節を一括りに「トニック」とか印象が決まるのでしょうか。

一方、仮にコードの性格が分かるようになるならコードの特定に活かせます。「この響きはトニックっぽい」みたいにわかればコードが絞れます。

じゃあなんで教則本やネットにコードの役割が紹介されているのか?

ここから仮説ですが、これらのコードの性格は帰納的に生まれた印象なのではないでしょうか。

つまり、「いろいろコードをインプットしてみたけど、これとこれは似たような役割のコードなんだな」みたいな感じです。

ということは、あるコード進行を特定した上でさらにいっこいっこのコードに対して、トニックやドミナントのようなコードの性格を感じ取れるのは「ある程度コードをインプットしたら」になのでないか。

なんにせよいろいろなコードをインプットしないと証明できそうになりません。

②フレーズの後半の進行特定がなぜできないのか ③派生形の特定について についてもやっぱりコードのインプットをしないと始まらない気がします。

結局インプットをやらないと進まない!
わかりましたよ、やりましょう。うん。

▼11月、12月、1月の成果、記録

【お知らせ】
・アプリ「ずっしーの音感トレーニング」の記録
・アプリ「新曲視唱」の記録
・脳内耳コピ
これらの記録は今月から掲載をストップします。理由はあまりにも私生活が忙しくプレイすることができなかったためです。再開するにはあまりにも期間が空きすぎまいました。また、ずっしーアプリは音→階名のトレーニングで使用していましたが、メロディの音感は身についてきたので自然とやらなくなってしまいました。新曲視唱アプリは「一般的な曲をインプットしたほうがいい」と感じていたので同時にやめたいと思います。脳内耳コピについて、これは常日頃から行っているので正確に記録できませんし、インプット時にも階名を思い出しながら歌っているのでそれも含めてインプットとしたいと思います。

インプットした曲一覧(11,12,1月0曲・累計31曲)

心の余裕がなかったのでまったくやっていません!!

インプットしたコード進行一覧(完了0曲・累計0曲)

心の余裕がなかったのでまったくやっていません!!

youtube投稿

モルカーのPVで流れてる曲を耳コピしてみました。

▼来月に向けて

戻ってきました。とにかく継続します

みなさまお久しぶりでございます。

相対音感記録は毎月更新していたのですが、2021年11月ころから私生活が忙しくなりはじめ時間を確保することが難しくなっていました。具体的には結婚式があったので、いろいろしんどくなっていました。

まぁそんなこんなですべて片付いたので再度報告をしていこうと思います。ありがたいことに更新していなかった期間、note・Twitter・youtubeどれもじわじわと閲覧数が伸びていました。ときどき直接相談してくださるかもいらっしゃいました。

私がそうであるように「曲を耳コピしたい」「曲の構成を知りたい」と多くの人が思っているだと思います。その手段として相対音感のトレーニングがあります。

相対音感トレーニングの分野はまだまだ発信している方が少ないと感じます。なので私は今後も実体験を記録していこうかなと思いました。誰かの励みになるならば、自分のためにも

コード進行が分からんのだ

今月の記録にも書きましたが、とにかくコード進行の特定に苦労しています。インプットできている感覚もありませんし、なんだかんだベースで特定しちゃっています。転回系・オンコード・セブンス…ぶっちゃけどれもピンときてません。まぁメロディが階名で聞き取れるようになったのも4か月くらいは時間がかかったのであきらめずやっていくしかありません。そもそもインプット数が少ないので何もいう権利すらないのかもしれないね。

はい、ということで今月は短いですがお許しください。

それではまた来月!8月の投稿で会いましょう!

【おまけ】

①私が実行してきたトレーニング一覧

▼曲の主音を特定
・主音当て(知っている曲を聴いて、頭のなかで無理やり曲を終了させて落ち着く音を見つけ、主音と思う音を歌う。ピアノで合っているか確認)

▼「階名⇄音」結びつけ
・移動ド唱法(知っている曲のメロディを歌う。1フレーズ最低5日は行う)
・真・移動ド唱法(伴奏をつける知っている曲のメロディを歌いながら)
・ドに向かう2音をインプット(ソ〜ド〜♪のような2音をインプット)
・2音のしらみつぶしトレーニング(ド→レ、ド→ミ…ド→シのような、伴奏もつけて)
・様々な調でスケールを歌う(アプリ「新曲視唱」の機能を利用する)
・アプリ「聴くだけ!聴音2」(ひたすら聞く)

▼「音→階名」アウトプット
・アプリ「ずっしーの音感トレーニング」1〜5いずれのレベルでも、正解率9割ほどを目指す)
・アプリ「function ear trainer」(半音階を絡めつつ毎日行う)
・耳コピ

▼「階名→音」アウトプット
・アプリ「新曲視唱(入門2、初級)」(毎日5問はやる、お題を見てまずは一旦音をイメージして歌い、間違った音程や苦手なインターバルがある場合は2音のしらみつぶしを行う)
・ドを基準にランダムに単音を歌って、音があっているかチェック
・脳内耳コピ

▼「コード進行の響き⇔ディグリーネーム」
・T・S・Dの感じを確認してみる

②愚痴とか悩みとか

このコーナーは愚痴とか悩みを綴っています。解決したら解決法を書き込んでいきます。同じような悩みを抱えている方に、共感してもらえたり、悩みの解決になれば幸いです。

これまでの愚痴(精神面)
(2月)トレーニング100日超えても成長実感があまり感じられず、「100日過ぎたというのに自分はこの程度か…はぁ〜」と落ち込んだ
(2月)社会人だからと言い訳したくないけど、毎日トレーニングはなかなかキツイ。トレーニングできなくても自分を許す心が大事かも
(4月)ふと、階名が分かったから何なんだろうと思ってしまった

できないこと(技術面)
2020年
(2月)階名ドとソをよく間違える
(2月)階名ラを歌うのが異常に苦手
(2月)新曲視唱の総練習回数は600回を超えたというのに、いまだミスるたった2小節なのに
→(3月)継続してやっていたら、ある日突然できるようになった。解決!
(3月)マイナーな曲をインプットできてない
(4月)しらみつぶしトレーニングで思い浮かべた階名をまだ正確に歌えない。特に3音以上
(4月)しらみつぶしトレーニングのとき、コードがそもそも正しく押さえられない
(4月)調を意識して、主音以外の音から歌い始めるのが苦手
(5月)いまだにドとソをよく間違える
(5月)フレーズのはじめの音を当てるのが苦手。パッとでてこない。
(5月)3音以上のフレーズになると3、4音目で途端に階名が分からなくなる。検討つかなくなる
(5月)ミ→ドやファ→ド、ソ→ミのような4度以上離れた2音は聞き取れない
(7月)左手のリズムのパターンが少ない。リズム感を鍛える必要も感じる
(10月)右手でコードとメロディを弾くのが苦手。メロディの音は一番高い音で弾くというのが瞬時にできない
2021年
(1月)コード進行がインプットできてる感じがしない。本当に聞き取れるようになれるのだろうか

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(書いてる人の音楽経験)
①クラリネット
2014年夏に短大の吹奏楽部に入り、クラリネットを始める。2016年末で一旦楽器から離れる。2019年に吹奏楽団に入り、現在も続けている
②ピアノ
2017年の夏にピアノを始める。2019年夏まで月2、3のレッスンに通っていた。現在は独学
③作曲
2018年1月に作曲を始める。2019年、成長を感じられず挫折

【 SNS 】

▼Twitter

▼youtube(ピアノ演奏と耳コピ)

▼youtube(スキマ時間に聴いて歌って相対音感トレーニング)


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