放射線治療経過⑥

 昨日最後のシスプラチンが終了、放射線も明日の照射が終わればついにラスト3回。喉の痛みはオキシコンチン40mg/dayで内服によってピークよりは抑えられている。前回も記載したと思うが、放射線治療が終了して1週間から10日間は現場が続き、その後から徐々に改善していくとのことだ。おそらく9月に入った頃には痛みはほとんど消えてくれていると期待したい。

 放射線照射の皮膚へのダメージは先週末にピークに達した。両頸部、今日胸鎖乳突筋を中心に周囲の皮膚がボロボロと剥けていき常時ヒリヒリする。ひどい日焼けのようなものでさっと触れるだけでも痛い。こちらの痛みは痛み止めではどうにもできない。保湿剤ももはや良くないのではと思い塗るのをやめた。入院と同時に診察していただき、かなり一気にひどくなった印象とのこと。処置としてはアズノール軟膏(軽度熱傷に対してよく使うやつ)を塗布した上でメロリン(皮膚にくっつきにくい処置がされている柔らかいガーゼ)で覆う、ほぼほぼ熱唱処置と変わらない処置をすることとなった。自宅ではガーゼでおおうと滲出液とくっついて剥がすときに痛いのなんの。ほっといて乾燥してさせてもちょっとした首の動きでかさぶたが裂けて滲出液が下着やシーツに、くっついてまた剥がすときに痛い。数日続いただけでもストレスだったのでこの処置をやってもらえるだけで入院してよかったと思える。ちなみにメロりんは1枚85円、1回の処置に2枚使うから1日170円、1ヶ月で5000円かかると思うと高いようなまあそんなもんかというような印象だ。おそらく1ヶ月分である程度良くなるだろうから我慢して買うしかないかな。。。

 この3ヶ月の間は外科の学会シーズンであり先輩同期後輩の活躍してる様がSNSを通じて知ることができる。この数年ではありえないくらいゆっくりできていると思う反面、彼ら彼女らの姿を遠巻きに見たり聞いたりするのは少し辛いところがある。全部治療が終わって後遺症も落ち着いてきたら今後の立ち振る舞いを考えよう。家族とのこともある。人生全てを仕事に捧げようとは今は全く思えない。外科医を続けるも、新たな道に踏み出すのもどちらも厳しい道になることはわかっているが後悔のない選択をしよう。今後どれほどの人生が僕に残されているのかわからない、ただできる限りの時間を大好きな人達と過ごしていたいから。もっともあと50年は生きるつもりでいるし、おばあちゃんになった妻の最期を看取るつもりでもいるからね。

 治療が終わって根治できているか否かの判断は、やく2-3ヶ月かかるらしい。それまでは自宅でゆっくりするかな。今は栄養全て胃瘻から入れてる、水も満足に飲めない人間が患者を見て周り手術をするなど笑止千万。焦っても仕方ない。今後の人生を考える大事な時間にしていこう。とはいえ目前に迫る化学療法の副作用のピークに備えてこの日記を書いておいた。明日からしばらくはほとんどの時間を寝て過ごすことになるだろう。もうしばらくはケモとおさらばしたいよ本当に。神様よろしくお願いします。

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