「継続しなければ継続できない」という矛盾を突破する

習慣化には魔物が潜んでいる。
それは「継続しなければ継続できない」という矛盾だ。

何かしらの習慣を形成しようとするとき、その物事を繰り返す必要があるが、その行動を繰り返すこと自体が難しいという点に矛盾がある。
つまり、目標とする状態(何かを継続している状態)に到達するために必要なプロセス(継続)が、目標達成を困難にしている。

しかし、習慣化にはもう一つの側面もある。
「継続すれば継続できる」という真逆の事実だ。

例えば、私は毎日Twitterを開いているが、そこに「毎日継続して行う」という苦痛はない。それを可能にするのは、何年も毎日Twitterを開いてきたという継続した動作だ。

あなたにもあるだろう。
SNSだったり、部活だったり、歯磨きだったり…
何年も続けてきた結果、あまり疑問も苦痛もなく毎日のように行ってしまっているものが。

その継続した動作が少しだけ誇りになってるみたいな部分さえある。

つまり、継続してしまえば継続は楽勝なのだ

この「継続しなければ継続できない」と
「継続すれば継続できる」という2つが、
習慣化を難しくし、習慣化を助けている。

では、どうやって「継続しなければ継続できない」を乗り切って
「継続すれば継続できる」に繋げればいいだろうか。


結局、習慣化は如何に「何かしらの理由で継続しちゃった」状態を作れるかだと思っている。

その継続してしまう状態を作るコツを紹介しよう。

  • 他人からの強制力を利用する(監視や相互監視など)

  • 宣言や自慢をしてしまう(〇〇を毎日やる!〇〇を毎日やってるんだ~など)

  • 記録や計測をする(カレンダーにしるしをつけるなど)

  • 柔軟性のあるルールを設定する(毎日ではなく、週に4回としたり、〇〇の日は免除のような逃げ道を作る)

  • 小さい失敗を積み重ねる(継続できなかった、辞めてしまったを積み重ねる)

  • 気合でやりきる


他人からの強制力を利用する

他人からの監視というのは半ば無理やり物事を始める方法としては、悪くないものである。
例えば、あなたは上司が後ろから監視しているような場所で、無限に仕事をサボり続けることができるだろうか。できるはずがない。

だから、あなたの監視役をつけよう。

しかし、なんの利益もない人に「俺を監視してくれ!」というのも、難しい話である。
ならば、友達を巻き込んでしまって、一緒になにかの習慣化を始めてしまうというのも手だ。
そこには相互監視と高校時代のテスト勉強を彷彿とさせる情緒がある。

この方法で外部からのプレッシャーを活用して、自分自身を動かす仕組みを作り出すことができる。

ただし、過度な監視や強制は逆効果になる可能性もあるので、適度なバランスが重要だ。

宣言や自慢をしてしまう

これは自分自身にコミットメントを作り出す方法だ。

SNSで宣言したり、友人や家族に話すことで、自分の発言と行動の一貫性に責任を負うことになる。
「言った以上はやらなきゃ」という気持ちが、継続の動機づけになるのだ。

また、ほんの少し継続が達成できたときに自慢してしまうのも手だろう。
実際、私も日記を毎日書くと決めてから1週間後に「最近、毎日日記を書いてるんだよね」という自慢をした。おかげで現在2ヶ月目に突入している。

ただし、これだけで継続ができるのであれば誰も苦労しないだろう。
他の工夫と組み合わせることが重要だ。

記録や計測をする

視覚化された記録は、自分の進捗を実感させてくれる強力なツールだ。

例えば、カレンダーに毎日印をつけていくと、連続した印の列を途切れさせたくないという気持ちが生まれる。
また、記録を見返すことで、自分の成長や変化を実感でき、それが更なるモチベーションになる。

デジタルツールを使って記録するのも良いが、視覚的なうれしさや記録の手軽さという面でも、アナログな方法で記録することで、より実感を得られるだろう。

柔軟性のあるルールを設定する

完璧を求めすぎると、かえって続かなくなってしまうことがある。

週に数回など、ある程度の余裕を持たせたルール設定をすることで、長期的な継続が可能になる。
例えば、「毎日筋トレをする」ではなく「週に3回筋トレをする」とすれば、予定が立てやすくもなるし、週末に詰め込んで半ば無理やり目標を完了するという荒業も行える。

また、特定の日や条件で習慣を免除することで、気持ちの切り替えやリフレッシュの機会を作ることができる。
体調が悪い日に空けてしまった穴でも、事前にルールが設定されていれば、落胆も少ない。

小さい失敗を積み重ねる

これは一見矛盾しているように思えるが、実は重要な考え方だ。

「継続できなかった」「途中で辞めてしまった」という経験は、次こそはという原動力にもなるし、「もしこのまま何も継続できなかったら…」という恐れが、あなたをケツを引っ叩くかもしれない。

それに無限に同じ場所に停滞するのは至難の業だろう。
「継続できなかった」という失敗も積み重ねれば、
いつか「継続しなければ継続できない」という矛盾を超えるかもしれない。

気合でやりきる

言うまでもない。

この力だけで、最初から習慣化の挫折を味わわないような人もいるんだから驚きだ。尊敬しかない。

あまりにもシンプルで効果的な方法である。
これだけでやりきれるなら、あなたは何でもやり切ることができるだろう。

他の手法と組み合わせて使おう。



これらの方法は、全て「継続しなければ継続できない」という矛盾を突破するためのツールだ。
この矛盾は、習慣化の最大の障壁であり、同時に最大の特徴でもある。

しかし、ここで紹介したさまざまな方法を駆使することで、この矛盾を乗り越えることができるかもしれない。
他人の力を借りたり、自分にコミットメントを課したり、記録をつけたり、柔軟なルールを設定したりすることで、少しずつ「継続する」という行為自体を習慣化していくのだ。

最終的には、習慣化したい行動が、毎日SNSを開く行動のように、苦痛なく自然に行えるようになるはずだ。
その時、あなたは「継続しなければ継続できない」という矛盾を見事に突破し、新たな習慣を手に入れているだろう。

あなたの新しい習慣づくりが、この矛盾を突破し、成功することを心から願っている。


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