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「イラストを描いてるだけで幸せです」ウルトラセブンTシャツ発売します!!

前回お知らせしましたとおり、ウルトラセブンのTシャツを発売することになりました。

(株式会社円谷プロダクションさんと契約書を交わして商品化権の使用許諾を得ております。)

ベースのTシャツは「東大阪繊維研究所」の自信作「HOFI-008 インド超長綿天竺 タック襟丸首Tシャツ」

イラストは私が描きました。

そもそも普段から趣味でウルトラマンをいっぱい描いている身としては、自分のTシャツ用にウルトラセブンを描くということだけでテンション上がりまくりでした。

もう楽しくて仕方がなかったです。

今回は3パターンある柄のうち、ウルトラセブン対恐竜戦車のイラストの作業工程をご紹介したいと思います。

まずは下絵。

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キャラクターのポージングに骨格的な無理は生じていないか、手足の長さや顔の大きさ、セブンと怪獣のサイズ比などのバランスはおかしくないか、というようなことを気にしながらサラサラと描きます。

この時点ではまだ細かいところは気にしません。

次に、キャラクターのデザインの中で今回使う線を選んで描き入れていきます。

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シルクスクリーンプリントの原画にする場合、線の太さや密度に制限があるので、描き込む線はかなり少なめにしておく必要があります。

たとえばウルトラセブンの目。

目のディテール如何でキャラの印象はガラッと変わります。

セブンの場合、実物の映像では目はクリアイエローで複雑な陰影があって黒目もあるので、本来ならばかなり色んな線を描き込む必要があります。

けれども今回はあえてそれらを全部省きました。

黒目だけを残しても人間みたいに見えてしまうし、複雑な陰影を描きこんでも印刷時に線がつぶれてしまうし。

ウルトラマンのある意味神秘的な印象を表現するために色々と悩んだ結果、今回は目を白抜きにしました。

それ以外にもシワや立体感の表現など、主にどの線を省くかということを決めながら下絵を仕上げていきます。

下絵が出来たらアウトラインを引きます。

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まずは下絵の粗い線に沿って0.28mmのペンで線を引き、それを0.4mのペンでなぞっていきます。

アウトラインを引く過程で一旦線に軽く強弱を付けておきます。

とがっている所は少し細く、凹凸の多いところは太い線と細い線を組み合わせて、という感じです。

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次に細かい線を書き込んでいきます。

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セブンのアーマー部分の柄や各部の陰影など、後々シルクスクリーンの版にすることを考えつつ、出来るだけ戦闘の臨場感も出るように線を選んでいきます。

この工程でバランスを見ながらアウトラインの線の強弱も足します。

全体を見てどこかだけが濃くなったり薄くなったりしないように調整しながら描きこみます。

線を全部書き込んだのがこの状態。

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この絵をパソコンに取り込んで、汚れや不要なバリを除去していきます。

その後円谷プロさんに監修してもらい、細かい点を修正したのが下の画像です。

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どこが変更されているか分かりますか?

少し分かりにくいと思いますが、実は首を少しだけ短くしています。

円谷プロさんの監修はさすがというか当然ながらというかチェックがしっかりしていて、実際のセブンのイメージから逸脱しないように、かつこちらの絵のニュアンスが大幅に変わらないようにピンポイントで修正箇所を指示してくれます。

今回は首を少し短くするようにという指示があり、それに準じて直したら確かにセブンっぽさが増しました。

素晴らしい。

こうやって作品の世界観を守っているんですね。

ということで、今回は恐竜戦車編でした。

ウルトラセブンTシャツ。

今のところ10月15日頃に発売予定です。


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