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中国に「ほっかむねこ」を 盗作販売される弱小作家の記録③本業にかえりたいのはこっちだよ編



なかなか、穏やかでない投稿が続いてしまいましたが
多くの皆さまが本件を見過ごさず問題としてくださった事がありがたいです。

これまで生きてきた中でも漠然と「中国の盗作」に対して怒りはあったのですが
いざ自分の身に降りかかってみると、予想以上の変化が自分の身体に起きました。
「気持ちが悪い」「生理的嫌悪」「喪失感」「虚無感」など。
憤りや悲しみについても想定以上でしたが、それ以外に感情とも言い難い不安定な症状に襲われてしまいました。
台所に立つこともできなくなり、外食や出前なんてアクティブなことも出来ず
家にあった食パンばかり齧る日々が続きましたが、ある日パンの上に乗せたチーズがカビていたのに完食してしまい
(途中で気づいたけど捨てるのが億劫だった)
文字通りの気持ち悪さに苛まれ、無駄に大変な目に遭いましたので
ある程度、意図的に「中国に盗作されている」という事実を逃がして生きていかないと
本当に死んでしまうと感じました。

それはそれとして、今回のことを世の中に発信したことへの後悔はありません。8年活動してる割にフォロワーの多くはない私ですが、思ったより反応があったと思います。

ただ、何かを非難したり世に訴えかけるクリエイターが嫌だ と感じる人も中にはいる様です。

10年ほど前に斉藤和義が自身のヒット曲の歌詞を変えて
歌った反原発ソング「ずっとウソだった」に対して
いきものがかり水野良樹が「音楽に政治的な主張を乗せるべきでない」と
批判したことが一部で話題になりました。

この問題で、必ず
この歌が好きとか嫌いだとか替え歌がショックだったという話が浮上するんですが
それは、個人の嗜好と思考なので、どちらでも良いです。
意思や熱意を自主的に配信することも許されないなら
何のためにクリエイターであるのだろうか、というのが私の感想です。

ハンドメイド作家が何かのデモに参加しようと
シンガーソングライターが政治に物申す歌を歌おうと、それが自分の主張と違うなら
「違うな」と言えば良いし、嫌いになったのならばフォローを外せば良い。

音楽も、絵も、それぞれの自由な価値観の産物なので
お花畑だけ描きたい人もいるし恋愛ソングだけを歌いたい人もいるでしょうから
逆にその方々へ「芸術とは、政治的主張を乗せるべきだ」なんて言う権利は、同業者にもないでしょう。

SNSの発信についても同じことです。

ところが、自分が思う理想の形をした表現の箱に
自分の好きなクリエイターが収まらないと、納得しない人がいます。

中国に盗作されている事を伝えるこれまでの発信について
「本業(イラストレーター)に関係のないこと。本業にかえるべき」と非難する人も極一部にいました。
その人の言葉を読んでいて、先ほどの話を思い出したのです。


私自身、自分の仕事は中国の盗作問題を追い続けることだ、とは思っていません。
盗作された事実を伝える画像を作っていると、何でこんな余計な事に時間使ってんだと情けない気持ちになり泣けてきます。

とっとと解決して欲しいですし
できることなら、この事実が消えてしまえばどんなに良いかと思います。
何度夢から覚めても、この悪夢が現実らしいので。自分の作品が奪われていることを、放置できないのです。あれらは自分の分身であり人生であり、私の魂の杯を分けた子供たちです。


通りすがりの知らない人が憤ってくださったり、共感をいただけるのは嬉しいですが
「 中国に盗作されたとしてもネットで攻撃してはいけない 」などと穏やかな仮面を被った
見当違いなコメントを投げられると、ドッと疲れてしまいます。攻撃も何も被害を受けているのはこちらです。
それでも、財産と魂を奪った最低な泥棒に対し、放送禁止用語は使わないよう必死に努めているわけです。
しかしながら本来、努力をすべきは中国の盗作企業でしょう。売れるデザインなんて自分で考えて自分で描け。

なぜ盗まれた方ばかりが努力するはめに。

拡散が広がれば、いろんな人が色んなことを言いますが
自営で特に必要なことの一つが「取捨選択」なので、なんでもかんでも他人の言葉を取り込まないように注意が必要です。


続く

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