なぜか故郷の市長に会う吉祥寺駅
吉祥寺駅で出展中に
どこかで見たことのある方が
こちらを見ていた。
まさか。いやしかし、なぜこんなところに?
向こうも全く同じ事を考えていた様だ。
「え・・・?実宇ちゃん?」
「あ・・・・やはり、西田さんですよね?」
彼は私の故郷水俣の元市長。
そして、市長になる以前には仕事でよくお会いする方だった。
もちろん水俣人の二人が東京に居る瞬間があってもおかしくはないのだが
広い東京で、ただただ偶然、吉祥寺駅の下の通路でばったり出会うというのは
果たしてどのぐらいの確率なのだろうか …
偶然はここで終わらない。
今度は全く別の女性に声をかけられる。
「水俣のエムズにいましたよね?」「えぇ!?なぜそれを・・・」
吉祥寺駅で「エムズ」を聞くとは。
故郷の人ならこの奇跡が分かると思うが
エムズシティは熊本県水俣市の生協「水光社」が管轄する、唯一無二のショッピングセンターだ
「東急ハンズにいましたよね?」よりはるかに滅多にない事なのである
その後もまだまだ続く驚き。
「え、もしかして・・・O田J子さんの娘さん?私、同級生なの!」
この方は、母の同級生で、これまた、偶然吉祥寺駅を通りがかったらしい。
私とは一切の面識はなく、イベントを開催していたことすら知らないそうだが
「年に一度届く《いのしし通信》を読んでいるので、絵は知っていた」とのこと。
この「絵柄で分かる」というのも・・・すごい洞察力である
ジャンプの人気作家や人気のアニメとかならば分かるが
マイナーな作家が一年に1〜2頁だけ描く、家族通信の端っこの印象のみで
「はっ・・・この絵は、高校の同級生の娘に違いないわ!」なんて、
たまたま通りがかった吉祥寺駅の下の通路で、ハッと気づくものだろうか。
そんなこんなの吉祥寺駅出店
今年は「JRが史上最大の赤字」となるほど・・大変な世の中です。
駅の催事も当然、この未曾有のコロナ不況に大きな打撃を受けるわけで
「東京各地の駅で稼いできた」と言っても過言ではない個人作家にとっては
今後、生き残りをかけた戦いになることは間違いありません。
そのような状況下で
特に平日は、毎日が必死でしたが
先週末の土日はー
まるでコロナ以前のほっかむ全盛期を彷彿させるかの様な賑わいで
その久しく忘れていた
「次々と絶え間なく現れる作品を求める人々」の波に、涙が出そうになりました。
問題が解決したわけではなく
これからきっともっと沢山の厳しい現実に直面する
それでも
つい数日前まで他人だったクールなおじいさんが
「あなたの絵柄は、大好評だよ」
と二度も作品を買いに足を運んでくださる
「小学生の孫がね、この人の作品は、見ているとあったかいって言うもんだからさ。また孫のプレゼントを買いに来たんだよ 」
そんなことを言われたら
ほっかむ滅びかけてる場合じゃないな〜
と思いました
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