見出し画像

動機は善なりや

あらためて、2024年秋から冬を目処に新たなビジネスを興したいと思っています。この”新たな挑戦”をする際には、いつも必ず考えることがあります。

それは、「動機は善なりや」という稲盛和夫さんの言葉です。残念ながら、私は稲森塾に行ったこともなければ、講演を聞いたこともありません。しかしながら、数多くの著書があり、中国でも翻訳されて並んでいるほど、経営哲学として素晴らしいものではないかと思っています。

「動機は善なりや」の意味と解釈

「動機は善なりや」という言葉を理解するためには、まず「動機」と「善」の意味を考える必要があります。「動機」とは、何かを行う際の内的な理由や目的を指します。一方、「善」とは道徳的に正しいことや社会的に受け入れられることを意味します。この言葉が示すのは、行動の根底にある動機が道徳的に正しいものであるかどうかを常に自問することの重要性です。

稲盛氏は、経営者としての成功は単に利益を追求するだけでなく、その動機が善であることが重要であると説いています。つまり、企業の使命やビジョンが社会的に有益であり、従業員や顧客に対して誠実であることが求められます。

企業経営における「動機は善なりや」

企業経営において、動機の重要性は計り知れません。経営者の動機が善である場合、その企業は長期的に持続可能であり、社会に貢献することができます。稲盛氏の経営哲学は、京セラやKDDIといった企業の成功に反映されています。特にKDDIの創業の際には、この”動機は善なりや”を自問したと書いておられます。これらの企業は、利益追求だけでなく、社会的責任を重視し、従業員や顧客との信頼関係を築いてきました。

例えば、京セラでは「全員参加経営」という理念が実践され、全従業員が経営に参加し、企業の使命に共感することが求められています。このような経営手法は、従業員のモチベーションを高め、企業全体のパフォーマンスを向上させます。

日常生活における「動機は善なりや」

「動機は善なりや」という考え方は、日常生活にも応用できます。個人の行動や選択において、その動機が善であることを意識することで、より良い人間関係を築くことができます。誠実さや信頼は、日常生活においても非常に重要な要素です。

例えば、ボランティア活動やコミュニティサービスに参加する際、その動機が自己満足や評価を得るためではなく、純粋に他者のために役立ちたいという善意に基づいている場合、その活動はより意義深いものとなります。また、日常の小さな選択や行動においても、他者への思いやりや感謝の気持ちを持つことが重要です。

「動機は善なりや」を実践する方法

では、どのようにして「動機は善なりや」を実践することができるのでしょうか。以下にいくつかの方法を紹介します。

  1. 自己反省と自己評価: 定期的に自分の行動や選択を振り返り、その動機が善であるかどうかを評価することが重要です。自己反省の時間を設けることで、自分の行動の背後にある動機を見つめ直すことができます。

  2. 倫理的な選択の実践: 日々の生活において、倫理的な選択をすることを心掛けましょう。例えば、困難な状況に直面したときでも、他者への影響を考慮し、誠実で正しい行動を取ることが求められます。

  3. 困難な状況における善意: 困難な状況においても、善意を保つためのヒントを持つことが重要です。例えば、ストレスやプレッシャーがかかる場面でも、冷静に自分の動機を見つめ直し、他者への配慮を忘れないようにしましょう。

  4. 動機の定期的な見直し: 自分の動機を定期的に見直すためのツールや方法を持つことも有効です。例えば、日記をつける、信頼できる友人やメンターと話し合うなどの方法があります。

私自身

私自身も、この2024年の新たな挑戦に対して、誰に対して何を提供することで、どう社会に役立つのかを自問してビジネスを組み立てていきたいと思っています。

まとめ

「動機は善なりや」という言葉は、稲盛和夫氏の経営哲学の中でも特に重要な位置を占めています。この言葉は、企業経営だけでなく、日常生活や人間関係においても普遍的な価値を持ちます。行動の背後にある動機が善であることを意識することで、より良い社会を築くことができるのです。

読者の皆さんも、この言葉を心に留め、自分の動機を見つめ直してみてください。そして、日々の行動において、善意を基にした選択を心掛けることで、より豊かで充実した人生を送ることができるでしょう。

参考資料

  • 稲盛和夫『生き方:人間として一番大切なこと』

  • 稲盛和夫『成功の要諦』

  • 稲盛和夫『心を高める、経営を伸ばす』

  • 「京セラ株式会社」公式サイト

  • 「KDDI株式会社」公式サイト


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?