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エンドレスで続く子どもの要求に報復したくならないで

エンドレスで続く子どもの要求を突っぱねるタイミング、本当に難しいと思います。楽しいことは何度もやりたい気持ちはわかるけれど、時間が迫っている時には永遠と要求するように思って結果を急いでしまうのだけど”最大でも50回しかしないわよ”と言う先輩の言葉を信じ、伝え続けて約束を自分で決めて守ってもらうことを大切にしています。

寝る前にお布団で少し遊ぶのが日課

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絵本を二冊読んで、お布団の上で飛行機遊びをする

絵本は二冊と決めているけれど、あともう一個読みたい。あともう一個・・・
そうなって五冊、六冊となることも多い


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これだけで30分くらいかかってしまう・・・
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絵本をおしまいにするのはそこそこ簡単で
飛行機遊びがしたいからもうおしまいにしようと見通しをもって気持ちを変えられる様子

だけど、飛行機遊びから寝るところはなかなか時間がかかる。
眠るのはつまらないタイプなのでね。
これが寝るのがつまらなくなくて、お布団気持ちいいってなれるといいのだけど
眠るのつまらないタイプは、遊びから抜け出せないこと多いかなと思います。

2回ねって約束しても、もう一回!もう一回!
その調子で20分も40分もやっていることがある

もう20:30だから終わりね。

そう言ったら泣き出した

あと2回でよかったのにぃと言っている

でも、もう何回もあと1回あと1回って1時間たってしまったから
暑いのに汗もかいちゃうし、今日はもうおしまい

話題を変えて、目先を変えて言うならばごまかしが利けばいいのだけど

そう言って『飛行機ぶんぶんのどこが好きなの?』と話を始めてみた
もちろん、ごまかされて寝てくださいと言う気持ち

最初は「落ちるところと〜落ちそうにオトトトットってなるところと〜」と楽しそうに話してくれて、気持ち変えてくれるといいなと企んでいたのだけれど

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私の心が伝わってしまったのかな。汗
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簡単に気持ちが変えられない、ごまかされてくれない時
困ったなぁ〜と言う気持ちでいっぱいになる。

あと二回!あと二回!と言って再び喚き出した。
楽しいのはわかるけれど、キリがないからまた明日ね。

そう言われたボクは私の背中をボコボコ叩いた。
ゲンコツで叩いている。

『母さんお肩を叩きましょう、たんトンたんとんたんトントン』

歌ってみたけれど、ごまかされない。

この辺でごまかされて気持ちを変えてくれると良いのだけど

ついに髪の毛まで引っ張られて
私が怒ってしまいそうだったので、パパと寝る?
それか、パパと気持ち変えて来てとパパを召喚したのだけど

部屋から出されたボクが悲鳴のように泣いている
心配だけどパパがパパになるために必要なことかもと思って
ちょっと様子を伺っていたら

ボクが目から涙をボロボロ流して走って来た

「パパ、ひどいんだよ。背中叩いた。それから、じいじンチにやっちゃうって」

うわあああああと泣いている
はぁとため息をつきたいけれど、子どもに気を遣われたくないので飲み込んだため息。

そっか、叩かれたら怖かったね。
パパ、うまくやれなかったのかな。ボクが泣いているからどうしていいかわからなかったのか。それでも、叩くのはダメだよね。

そう話していたら、肝心のパパもきた

「わがまま言うから」と言っている

よく聞いたら、背中を叩いて、それで激しく泣いたから外に連れだそうとして「ケーサツに連れて行ってもらう」と言ったらしい

なんてひどいことを・・・
(やっぱり任せられないな)

どんな理由があっても叩いたら行けないと常々話していて
私も限界がきて、叩いてしまったことが3回ほどあるんだけれど

こんな早くないわ。
まず、言うこと聞かせるために叩くことはない。
2時間3時間に及ぶグズリに2歳児の私が出て来ちゃって叩いちゃったことがある。
それだって本当に悪いことなのに、罰に叩く。

なんでそんなやり方をしちゃうんだろう。
少し落ち着くように話してくれたらそれでいいのに。

わあわあ泣いているボクを引き受け
ごめんね、パパ、うまくできないんだよ
大きな声で泣かれてどうしていいかわからなくなっちゃったのかもね

「だけど、叩くのはダメ、背中は大事だから」そう言って泣いている
私もちょっと泣きそうになる

パパが謝ってよ。
今、この子にちゃんとパパが自分で謝ってよ。って祈る気持ちでいたら

パパはごめんね。って言いながら
「ママにわがまま言うから嫌だった」って説明していた。

きついな。

子ども時代に自分ができなかったことをサラリとやる子どもたち

きっとパパはこんな風にわがままを言ったことがない。
泣いて嫌だ嫌だを言ったこともないのかもしれない。

不要なことと思えるのだけれど、子ども時代に
できればできるだけ小さいうちに「嫌だ嫌だ」と言って泣き喚くのも大切な経験

湧き上がってくる抑えきれない衝動を経験すること
自我に応えて貰うこと
やりすぎたら優しく否して貰うこと
そして、わがままを言ったことを許して貰うこと

人はたくさん失敗をするから、できるだけたくさん許して貰う経験ができたらいいなとそんな風に思っている。

ぶつかり合うことを避けるのではなくて、大人になった時にぶつかり合わずに済むように自我の行き先を落とし所を経験を通して見つけて行って欲しい。


さて、きっとパパはこんな風にしたことがない、子供時代に自分が絶対にできなかったことをやってのける我が子が許せないのかなと日々うっすらとは感じて来ていたのだけど、うーん、きついな。

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懲らしめるためにお仕置きとして言葉も含めて暴力を使うのは、これは絶対にダメ。

感情的になって、手が出てしまうこと、これももちろんいけない
許していいことではないけれど、
これ、姿としては2歳児なので、親として未熟さを謝る。
子ども自身も、暴力をふるわれた怖さより、親の未熟さを知るって感じなんだと思う。

もちろん、暴力なし、暴言なしで育て上げるのが一番だし
子育てにおいて、暴力も暴言もあってはならないのです。

でも、このわがままを言うことを懲らしめるために暴力を使うと
子どもは自我を育むのを止める

自分を持つことを罰せられるのだから、何もない空っぽの心を持つ方が安全だと誤認してしまうのだろうかと。思いを馳せてみる。

気を取り直して、着地点を見つける

子どものイヤイヤには必ず終着点がある。
冒頭の先輩からのありがたきお言葉”50回以上はやらない”を常に心に置いている

大きく深呼吸し、魂を抜く

そして、飛行機ぶんぶんのどこが好きなのかをもう一度聞いた。
「落ちるところと〜、グラグラするところと〜」楽しそうに話してくれて
気持ち変わったように見えた

だけど絶対に諦めないからね。笑っちゃうくらい諦めないから。

「あと2回だけ飛行機して」と言って来た

『んーそっかー。
 でもなぁ、さっきもずっと、あと1回あと1回って言って、それじゃあと1回ねっていつ約束が守れるのかなってずーっと待ってたんだよね。

でも、守れなくてママの背中、グーでゴンゴン叩いて、ママが”母さんお肩を〜”ってふざけてる時にやめればいいのに、髪の毛も引っ張って来た。

いよいよ怒りそうだったから離れてってお願いしたんだよね?それでパパんとこ行ってってお願いしたんだよね?』

「うん・・・」

『ママさ、やっぱりボクはまだちょっぴりしかお兄ちゃんじゃないから、お約束は難しいんだなって思ったんだよね。だから、明日にしよう。』

「・・・オヤクソク、できるよ。あと2回で止めるから、やって欲しい。」

『んー、ずっと守れなかったからちょっとまだ無理じゃない?って思うんだけど』

「オヤクソク守れるから、あと二回やって」

『よし、わかったよ。ママ、ボクのこと信じるね。あと2回だけね。それ以上は気持ち変えられなかったら今日は泣いてもらうね。』

そう約束して1回、2回と数えて、サクッとやめた

もうお布団に転がって、目まで瞑っている!

めっちゃ褒めた!

エラーい!エラーい!めっちゃお兄ちゃん!さすが5歳!

ちょっと照れながら
「ママ、パパにボク、オヤクソク守れたんだよ、2回でやめたんだよって話しといて」

『うん、本当にえらいね。明日自分で話しなよ。』と伝えた

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約束守れるなんて思わなかったでしょう?約束、守れたよ。
もう赤ちゃんじゃないから、オヤクソク守れるんだよ。

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何度も何度もそう言いながら、寝かしつけ開始から2時間たって眠りについた。

魔女の宅急便の主人公、キキよろしく”思ったらスグの人”

子どもは日々いろいろなわがままを言ってくるけれど
魔女の宅急便の主人公、キキよろしく”思ったらスグの人”なだけで
大人を困らせてやろうなんてことは考えてない

今すぐ、いますぐ形にしたいだけ
今すぐ、実感が欲しいだけ
今すぐ、その楽しさでいっぱいに満たしたい


ビジネスの世界ならものすごく評価されるのに、家庭に落とし込まれると・・・
頭でわかっていても、交渉という名のグズリが長期化すればママもイライラしてくる

毎日生活するためのタスクが多いから

そんな時にもう一人大人がいるなら、子どもの気持ちが変えられるようにサポートしてくれた嬉しいのだけれどな。

うちのパパには難しいんだろうな。

わがままは悪ではなくてわがままは自分の気持ちだから
それをどうやってうまく調整していくかの練習に親は付き合ってあげる必要があるのかもしれない。そんな思いで子どもに根気よく話している。

私の姿を見て、子育ての今年70歳の大先輩がいう


子どもってね、一回言ったからってわからないのよ
人を育てている最中だから
繰り返し繰り返し

同じことを幾度となく伝えていくとわかるようになる
今はできなくていいのよ。


その成長を信じると言うことは自分を信じることと同じなのかな

己を信じられないと、子どもの力を信じてみようと思い至らないのか
はたまた、親に信じられて任された経験に乏しいから思い至らないのか

想像してみても全然わからないのだけど、どうか我が子を信じてください。
いつかきっとわかるようになるその日のための、今日の揉め事。

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朝日のように暗い森の隅々まで強い光を届けられたら良いのに。
頑なにもう一回をいうあなたの心にもこの光が届いたからお約束が守れたんだよね。また一つ成長しちゃったな。

朝起きたら、昨日、ボク、お兄ちゃんだったんだよね!

そして、パパには昨日自分であと二回って決めてやめて寝られたんだよ。と話していた。

そして、強者はさらに続ける

「あんなこと言っちゃダメだよ。叩いたり、ケーサツに連れて行って貰うとか、絶対言っちゃダメだよ。口から出た言葉は消えないんだよ。

その日の夜は7回と決めて、0回から6回まで飛行機ブンブンをして飛行機の回数x8で私の背中をふみふみしてお気に入りの音楽聴いてサクッと寝た。

なぬっ、5歳、もう一人前だな。


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