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個人出版で初期作品集を出します

8月は思いがけず夏休みとなりました。
久しぶりの締め切りを思い煩うことのない休暇を楽しんでいます。

この機会を利用して、まだ単行本になっていなかったデビュー当時からのほんとうに初期の頃からの作品集を出すことにしました。

なぜ単行本になっていなかったかと言うと、あまりに拙すぎて私がお断りしていました。
小学館で、今思うと不思議ですが売れに売れていた時期がありまして、その頃講談社の作品も含め、小学館でまとめて単行本に出そう、と編集長に誘われました。
それでもお断りしました。
今出版社から売られている単行本は、まず出版社が販売に値すると思った作品、加えて私が構わないと思った作品だけを収録しています。

しかし、漫画家生活も30余年、山のようなアナログ原稿を眺めていると、どうしても行く末が気になります。
私が死んだら、これら焼却するしかないですからね。
電子の海に浮かべておけばとりあえずかなり永らえて、もしかすると誰かの目に触れるかもしれないし。
単行本にまとめるなら今しかないと思い、ようやく決意しました。

改めて当時の原稿をひっくり返すと、やはりあまりの拙さに自分が描いたものとは思えませんでした。
一応これでデビューしていたので、アシスタントさん達にはもっと優しくしなければいけないと反省しました。
はー…

しかし、なわとかかけあみという技術だけは凄くて、当時の自分が本当に手をかけて一作一作一生懸命描いていたことがわかり、キュンとします。
私は、効果線専門のアシスタントだったので…
でも作を重ねるごとに原稿の書き込みも増え、背景なども腕が上がっていったことも見て取れ、面白いです。

拙いのは絵だけではありません。
お話も、今なら絶対描かないような内容で、時代も感じますが、これでは下積みが長かったのも道理かとうな垂れています…

これに値段をつけて販売するのは気が引けますが、一作一作スキャンしてパソコンへ取り込み、クリーンアップしてフォントを全て打ち込み直し…などとやっていると、かなり時間と手間がかかります。
せめて表紙は描き下ろすつもりで、既に1枚は描きました。
絵にも素材を使えば料金が、フォントもそれなりにかかります。
表紙デザインもプロに発注していますので、フォーマット仕立てにして出来るだけ経費を抑えてはいますが、やはりそれなりに…σ(^_^;)

今のところ、一巻に30pなら3本、40pなら2本、100p以下に抑えて200円くらいで販売かなと思っています。
マンガ図書館Zさんにも出そうかな…(でも恥ずかしいかな)と迷い中ですが、どこかで無料で読んで頂ける場所を作らないと申し訳ない気もします。
有料読み放題とか、あとは貯まったポイントで買い易いとか、そういう所で読んで頂けたらいいなあという想定です。

このままいけば、早ければ再来月には公開になると思うので、浜口のデビューの頃の作品を見てみたい、漫画家のデビューのレベルを知りたいという方は、お待ち頂ければ幸いです。


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