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会いに行くよ 本の中に何度だって

こんばんは、木曜日のnote更新です。

箇条書きでいくぞ。

・今日は気圧の変化のせいで頭痛がひどかった。頭が痛いと全ての動作が鈍くなってしまう。頭痛用の頓服を飲みながら仕事をした。私の調子が悪くても仕事が手加減を覚えてくれるわけではないので、薬を飲みながらなんとか頑張った。

・昼頃、ソファで15分だけ眠った。ハッと起きたら頭痛はどこかに消えていた。

・私は寝つきはものすごく良いのだが、少しの物音ですぐに目を覚ましてしまう。5時間はベッドにいるようにしているけれど、実際に眠っている時間はもっと短いのかもしれない。

・寝不足だと食欲が落ちるので、今朝はコーヒーと飴だけで出勤したのだった。不養生という言葉が頭をよぎる。昼は外に出てお粥を食べた。

・このnoteを書いている今は結構元気です。タイムラインにジブリの新作に関するツイートがいくつか流れてきた。明日公開らしい。事前に宣伝をしないスタイルをとっているのでポスターの鳥?らしき姿以外何の情報もない。あの鳥、一体何なんだ。原作にはあんなの出てこないぞ。

・『君たちはどう生きるか』を読んだのは小学生の頃だった。嘘をつくのって本当によくないことなんだと心の底から理解できたのがこの本を読んだ瞬間だった。倫理や道徳の授業を通して”ダメなんだ”と小学生なりに理解していたが、”バレなきゃ別にいいじゃん”とも思っていた。『君たちはどう生きるか』を読んで、雷に撃たれたように”自分は嘘はもうつかない、ついたとしたら心の底からそれを反省しなければならない”と思えた。どんな道徳よりもこの本が効いた。

・それなのに内容を覚えていない。撃たれた雷の強さだけが印象づけられている。

・…と書いているうちにどうしても内容が気になってしまって、『君たちはどう生きるか』を本棚の奥から引っ張り出してきた。

・小学生の頃に読んだものを実家から持ってきたから、結構煤けている。

・それらしいところを読み返して一部を引用しようと思っていたのだが、読み始めたら引き込まれてしまい、該当する章を読み終わる頃にはぼろぼろ泣いていた。

・私が雷に撃たれたような衝撃を感じ、”嘘をついてはいけないのだ”と思ったエピソードは、そもそも嘘つきに関する話ではなかった。でも、卑怯ってどういうことなのかについては克明に描かれていた。幼い日の私は、この本で初めて卑怯という概念を理解した。嘘はバレなければ良いとか、そういう問題ではない。卑怯だから駄目なのだ。

・『君たちはどう生きるか』を読み返すと、主人公の少年であるコペル君を周りの大人たちは子供扱いすることなく、真摯に向き合っていることに気づく。私の中のあるべき大人の姿はいまだにこの本の中にある。

・私が幼少期に読んだ中で人格形成に一番深く関わったのは、おそらくこの本じゃないかと思う。この本は母親が私に読むように渡したのだった。

・他にも司馬遼太郎の『龍馬がゆく』からは自由な精神を、三浦綾子の『塩狩峠』からは自分を犠牲にしてでも他人を助けるということを学んだ。君たちは〜』を含めてこの3冊からは強い衝撃を受けたので、どんな場所で最後のページを捲ったかも鮮明に覚えている。龍馬がゆくは地下鉄の神保町駅で、塩狩峠は学校の教室で最後のページを捲った。本を閉じた時、世界が変わって見えた。

・生きていると辛いことや嫌なことがたくさんあるけれど、本の中に人間の清廉な魂を認めるとホッとする。本の中にいるような立派な人間は実際にはいないのだろうけど、誰かが自分の心の中の一番良い部分をこうして取り出して文字に残してくれたのだと思うと、人間ってやつもそう悪くないように思えるのだ。

Big Love…