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ファッキンホット

暑すぎる。

最近読んでいるエッセイの話でもするか。今日はとても疲れているので短めで…。

手塚治虫のエッセイを読んでいる。表紙だけ見て漫画だろうと予想してKindleで購入したが、エッセイ漫画ではなく文章だった。しかし漫画と同様、サービス精神が旺盛な文章で非常に読みやすい。

戦争が終わって本格的に漫画を描き始めるあたりまでしか読んでいないのだけれど、断片的な情報しか知らない戦争直後の話が、エッセイを読むことで生きた知識になる感じがして良いです。

答えが手塚治虫になるクイズの前振り、"『マァチャンの日記帳』でデビューした/"になりがちだなと思うんだけど(ブラックジャックや鉄腕アトムと比較してマイナーであるため)、この作品を描いた頃の文章もしっかり載っている。

ぼくは腹ペコで、からだが干からびるような気分になりながら、とうとう大阪まで乗っていき、新聞社へ駆けこんで、やっと三枚、少国民新聞を買って、はじめて印刷された自分の絵を見た。
それから二十年余りも、この道で苦しめられる運命の、きっかけの日であった。

病の床でも漫画を描かずにいられず、最期の言葉が"頼むから、仕事をさせてくれ"だったとされる手塚治虫の、漫画に対する苦しい愛情が感じられてグッとくる文章でした。

Big Love…