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指しゃぶり、していいの?悪いの?

指しゃぶりはとてもよく寄せられるお悩みです。
それだけ子どもにとっては「あるある」なお話なのですね。

とはいえ、指しゃぶりはよくないと聞くし
歯に影響があるとか、指にタコができるとか、困ったことになると言われるし・・・
お母さんとしてはとても心配になると思います。

指しゃぶりにまつわるあれこれをまとめてみます。


1歳までの指しゃぶりは気にしない


1歳までは離乳食が始まっていても、1日の栄養をまだ母乳やミルクに頼っています。この時期の子どもは口の感覚が一番鋭敏なのです。

なんでも口に運び、口に入れ、感覚を確かめます。

指しゃぶりもこの延長線上にあります。

それと同時に、眠くなったときや不安になったときなど
安心感を感じたいときに行われていると思います。
「吸う」という行為から落ち着きを得ているのですね。

見守っていてもよい時期の指しゃぶりですが
吸う力がとても強く、指に傷がついてしまうような場合には
おしゃぶりや哺乳瓶を使うのもひとつの手です。

おしゃぶりや哺乳瓶ですと、思い出してもパッと用意できませんから
成長とともに遊んでいたら忘れていた、という時間が増えてくることで
いつの間にか自然に外れていた、という流れになりやすいです。

成長して遊びが広がっていったり
手先の動きが上手になってくると
自然と指しゃぶりをしている時間が少なくなってきます。


歯列の影響を考えるのは3歳から


指しゃぶりは少し気になる点がひとつあります。
「指」というのは、自分の体についていて
いつでも気軽に持ち出せますので咥えるのに便利です。
落ち着きたい時にパッと使えるので、ちょっとやめにくい、のです。

指しゃぶりの癖の影響を考えなくてはならなくなってくるのは
歯列に影響を与える可能性が出てくるおおよそ3歳の頃です。
その頃になると、子どもの吸う力も、指の力も出てきますので前歯を指で押してしまうことにより
上顎前出(出っ歯)がおこったり、常に口に何かを咥えていることにより噛み合わせが合わなくなるなどの問題が心配されます。

また、3歳までのこの時期に気をつけたいのは
おとなが指しゃぶりをやめさせようとして
しょっちゅう注意してしまうことによる、執着です。
こちらの記事も参考にしてください。

大きくなると、
ちょっとつまんないな〜
やることないな〜
のような、暇なときやボーッとしているとき
そんなときに指しゃぶりをしたりします。

起きている時間に指しゃぶりがあるのであれば
手遊びや
手先を使うおもちゃで
遊びに誘うのもいいですね。

手遊びは乳幼児から遊べるものがたくさんあります。
♪いーとまきまき〜
♪グーチョキパーで〜
♪とんとんとんとんひげじいさん〜
などなど
ちょっと検索をしてみてくださいね。

ペットボトルを利用して
中に何かをぽっとん、と落とす

広告や新聞をぐちゃぐちゃ〜びりびり〜とする

あまりぎれの端っこ同士にマジックテープをつけて
ペタッとつけたりビリッと外したり

洗濯バサミを段ボールなどに挟んでつけて
それを引っ張ってパチンと外したり

おもちゃは特別なものではなくても生活の中で
身近なものを利用して作ると案外その方が喜んだりします。

他にも、お手伝いをお願いしたり
お絵描きをしてみたり
手を使う「楽しいこと」に誘うのがおすすめです。

4~5歳になって、理解する力がついたら


4~5歳になるともうすでにしっかりと理解力があり、おとなの話も聞くことができる年齢です。
そして、おとなやお兄ちゃん、お姉ちゃんに憧れを抱くお年頃でもありますね。

大好きなテレビ番組のヒーローが
「ご飯を食べてよく寝ると、僕みたいに強くなれるぞ!」
みたいなことを言うと、
「ヒーローがそう言ったからそうする!」
と、やるようになった、なんて話を聞いたことがありませんか?

憧れのアイドルなどを真似ておしゃれをしてみたり。
皆さんにも覚えがあるのではないでしょうか。

ちょうどそんな年齢のお子さんに試してみていただきたいアイデアがあります。

普段お世話になっている歯医者さんに相談して
もし引き受けてくださるようだったら
子どもに直接じっくりと

どんな時に指吸いをしたくなるのか聞いてもらい
指吸いの影響
続けるとどうなるのか

歯医者さんから説明をしていただく機会を作ってみてください。
できたらその時はお母さんは、外で待っているのが良いと思います。

お子さんと歯医者さんの一対一の対話です。
子どもでも、ひとりの人として対等に扱われると
自分のこととして責任感が生まれます。

普段いつも一緒にいる親が言うよりも
先生やお医者さん
少し大きなお兄さん、お姉さん
の言うことの方が聞く、というのはよくあることです。

普段白衣を着て、いろいろな機械を使って
カッコよくお仕事をしている歯医者さんが
お母さんにではなく
自分だけにしっかりとお話をしてくれた
という経験は、お子さんの自信にもつながると思います。

もし普段の歯医者さんでは難しかった場合には
小児の扱いに慣れている小児歯科を専門としている歯医者さんであれば
引き受けてくださると思います。
その場合には、いきなり話してもらうのではなく
数回フッ素塗布などの普段の診察に通って
お子さんが慣れてからお願いするのが良いと思います。


☆おまけのお話☆

爪に塗って指しゃぶりをすると苦い味がすることで指しゃぶりをやめさせる製品があります。
これは味覚の機能が成長する4歳以上になってから使用を考えましょう。
味覚が未熟な段階で使用すると「苦味」を「美味しい」と感じるようになる可能性があるからです😊

私たちはいつでもここで待っています。 何かあったらぜひ頼ってください。 この「しあわせお母さんプロジェクト」の活動を継続するために、 皆さんのご支援をお願いします。