ランデブー

最近会う人会う人

「痩せた?」

とぼくに言う。

最後に会ったのが数年前の人もいれば
先月会った人、先週会った人もいる。

「太った?」

よりは幾分マシだし
そもそもそんなこと、大して気にする必要ないのだろうけど、妙にひっかかった。

僕自身の記憶では
酷く太っていたのは2011年くらいまでで

「夏フェスのバックヤードレポート!!!」

みたいな、夏の終わりに各フェスの様子が雑誌に載る特集で自分の写真を見た時、
信じられないくらいデブで、バンド辞めるか痩せるか選び、ギリギリ悩んで痩せることを選んだワケ。

その時は、なんの因果か半年で11kgも落ちて
周りから心配される始末だった。

流石にその時の体重のままで無いにせよ
自分としては、そこからたいして変わらずにここまで生きてこれていると思っていた。

しかしどうだろう
最初にも書いた通り、ここ数年間、自分で思っていたよりも、増減していたらしいのだ。

若い女の人ほどではないけれど
写真を撮られたり、映像を撮られたりすることも日常的にあるし、それを確認することもしょっちゅうある。

なのにそこに気がつかなかったわけだから
「自覚」って、限界があるんだなと思った。

自分ひとりでふと思ったくせに
自分の中だけで問題にして、ひとり思い悩んだり、またひとりで解決したりする。

そういう癖が人間にはある。
それに、なんでもそうだけど、ひとりでは限界がある。

こういう事に突然気がつくくせに
暫くするとすっかり忘れるのも人間なんだけど。


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