ヒント グループ化を考える

筆者は、これから来るであろう大きな環境変化に対処する方策としてローカルグループ(LG)の形成を推奨している。そのことに気づいているのは筆者だけではない。全国各地で提唱され、法制化された地域医療連携推進法人の支持者も同じように感じていることだろう。また、共同購入組織(GPO)を提唱する人たちもひょっとすると薄々ながら、その必要性を察知しているのかもしれない。

環境変化に際して、仲間を募り、組織を形成すれば、個体がいきなり厳しい環境にさらされることを防げる。グループ組織という環境ができれば、外部環境の厳しさを緩衝することができるというのは、いわば、自然の成り行きであり、自然の知恵なのかもしれない。

しかし、そうは言っても、グループ化は進まない。深刻な問題に直面しない限り、構成員候補たちの足並みは揃わないのである。

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