夏も半ばのこの頃のこと

四季にはいずれも始まりと終わりがあるが、こと夏においてはそう表現される事が多いように感じる。
私自身も秋の始まりや冬の終わりに比べ、夏だけはやけにその境目がはっきりとしているように思う。

今年の夏はとても暑い。
あまり覚えていないがおそらく昨年も暑かったのだろう。
よく「昔と比べると暑くなりすぎて空調無しではいられない」と言われるが、昔の夏がどれほど暑かったのかはもう思い出せない。
思い出の中の夏はただ白むばかりで、温度をまるで感じない。

こうして腰を据えて何かを書くのは久しぶりかもしれない。
この頃はどうにも本腰を入れて何かに向き合う気力が湧かず、気がつけば夏の真っ只中だ。
なんとなく焦りを感じてしまうのはやはり夏の始まりと終わりを強く意識しているせいだろうか。

とは言えこの感覚も無駄なものではない。
特に期限を決めてないものに締め切りを作る上では好都合だ。
なので夏休みの自由工作のような気持ちで何か作りたいなと思っている。
春頃に作り始めた曲も進捗がないままだし、それを進めたい。
小さな頃にはあんなに面倒だと思っていたのに、大人になると逆にやりたくなってしまうのは何故だろう。
今なら夏休みの算数の宿題すら楽しめそうな気がする。

十年後に私はこの夏のことを思い出せるだろうか?
今は分からないが、そういう夏にしたい。