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7×7

noteを長期にわたって放置していた期間に購入した7インチをまとめて紹介します。

・Fantastic Dee-Jays / Shy Girl (1997 GET HIP GHAS-10 ※unofficial)

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オークションで購入。無数に存在する60’Sガレーヂパンクバンドの中でも一際眩い魅力を放つティーンバンドだと思う。もしまた男の子に生まれ変わったらFantastic Dee-Jaysみたいなバンドを組みたい、というのが私の来世の目標でもある。ティーン特有の激情が迸る「Fight Fire」や「Get Away Girl」などもキラートラックだがこちらの「Shy Girl」はこのバンドの持っていたリリカルで繊細な側面を強調したトワイライトガレーヂクラシック。

・codeine / realize (1992 sub pop SP155)

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10代後半から20代前半にかけて毎週のように通っていた店の通販で思いのほか安かったので購入。スローコアとかサッドコアの始祖とされているがあまりその辺の音楽は詳しくないのでコメントは差し控える。最高傑作と言われることも多いEP「Barely Real」からのシングルカット。派手なソロなどが一切なくシンプルな演奏の緩急だけで聴き手の感情をじわじわ揺さぶってくるストイックな世界が魅力的な楽曲で代表曲と言っても差し支えない。今回初めてcodeineの音楽をレコードで聴いたらギターの響きが死ぬほどよくて震えるくらい感動してしまったのでcodeine聴くならレコードがベストなのかもしれない。

・The La's / Way Out (1987 GO!DISCS GOLAS1)

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オークションで購入。出品者の方がLA'Sのレア音源集CDRをおまけでつけてくれたので有難かった。1stシングル。アルバムとはバージョン違いでプロデューサーも違う。リヴァーブ処理などが87年という微妙な時代の転換点を良くも悪くも表していて興味深い。プロデューサーについて調べたらChillsなどFlying Nun系のバンドや元QUICKの人が在籍居ていたRembrandtsの大ヒット曲「I'll Be There For You」やブライアン・ウィルソンなど幅広くいろいろ手掛けている人だった。B面「Endless」はアルバム未収録曲で個人的に初めて聴いた。リヴァプールの風を感じる爽やかなアルペジオとややACIDな歌の対比がよい。

・Screen Prints / Same Time Next Year (1998 Track & Field Organisation)


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オークションで購入。90年代後半から00年代初頭に英国で活動していたバンド。名前を聴いたことがある程度の存在だったが何気なくyoutubeで聴いたらBelle & SebastianがカセットMTRで宅録したようなDIY感と優れたセンスに惹かれ購入。このシングル曲はギターポップらしいギターポップではあるがlo-fiな質感の録音やアレンジのセンスに非凡なものを感じさせる。このシングル曲以外にも非常に優れた曲が多くそれらを集めた編集盤は各種サブスプリクションサービスで聴けたり、Fastcut Recordsから日本盤が出ていたりもするのでその手の音楽が好きな方にお勧め。

・加橋かつみ / 花の世界 (1969 フィリップス FS-1106)

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J&B北目町店で購入。タイガース脱退後の1stシングル。諸説入り乱れる脱退劇についてはウィキペディア参照。芸能界は今も昔も怖いところだなと思いつつそういう世界に揉まれたが故に何十年経っても人の心を震わせるような圧倒的な歌が歌えるのかなと思ったりもした。世代的には渚にてや頭士奈生樹、羅針盤などを通過したものには避けて通ることのできない存在として加橋かつみは君臨している感じがある。懐メロ番組の映像とか見てもその圧倒的な歌声と眼差しに宿る神秘性は今後も多くの人を惹きつけて止まないはず。

・Versus / Bright Light (1992 Pop Narcotic NARC003)

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Ebeansのレコード市で購入。個人的に思い入れも深いVERSUSの1stシングル(らしい)。teen beatからリリースされていた「Dead Leaves」という編集盤にも収録されていて20年近く愛聴していた曲をオリジナルで聴けるのは感慨深い。同時代に活動していたpavementやyo la tengoのような尖ったセンスもなくDinosaur Jrのように強烈なプレイヤーもいないが、それなりに努力すれば手の届きそうな実直なギターロックサウンドをずっと愛おしく思っている。ベーシストFountain Topsの歌うB面「Forest Fire」は個人的にVERSUS屈指の名曲だと思っている。

・Magnetic Fields / 100,000 Fireflies (1991 Harriet Records Harriet007)

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オークションで購入。1stシングルの1stプレス。名作1stアルバム「distant plastic trees」収録曲。日本盤の歌詞対訳を読むと軽やかな曲調と相反して田舎で暮らす暗く深刻な状況に陥った人物の心象を照らすような歌詞なので低音をひたすら排したミックスが心情の空虚さやがらんとした部屋の様子を表現しているのではないかと推測してみたり。丁寧にいろんなものが隠されていることが優れた楽曲の条件だと思うが、1stシングルでこんな凄いことをやってのけるのは天才でしかない。Stephin Merrittという後に数々の名曲を産み落とすことになる稀代の作曲家の出発点として非常に重要な楽曲の一つ。







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