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『ケンとカズ』(2016/日本)

新人監督による低予算かつ熱量の高い映画です。ジャンルはいえばクライムですが、日本の闇社会に生きる若者の生き様系バイオレンス映画ですね。

まずはあらすじ。ジャケットに写っている二人がケンとカズなんですが、この二つは悪友で自動車修理工場を隠れ蓑して違法薬物の密売をやっているわけです。
ケンもカズも家庭の事情によりお金が必要なわけです。恋人の妊娠、痴呆症の親の介護など、金が必要なんですが、他に稼ぐ術がなく密売に手を染める日々が続きます。

ケンもカズもどっちもどっちなですが、ケンの方が常識人で恋人は密売に気付いて出ていってしまったために、密売の仕事辞めたいというんですが、カズは血の気が多いので、それを許さずに喧嘩になってしまいます。ケンは恋人のために足を洗おうとするんですが、カズの騒動に巻き込まれ。。。という話です。

いろいろ調べると300万円ぐらいで撮った映画だそうです。まあ確かにお金がかかるようなシーンはなく、ひたすら闇社会の日常とバイオレンスです。

カズ役の毎熊克哉さんの演技が鬼気迫るものがあり良かったですね。この頃は駆け出し俳優だったと思うのですが、その後、NHKの朝ドラや『万引き家族』にも出演しているのでご存知の方もいるかもしれません。

最初に書いた熱量はカズが全部出してくれていたように感じます。
カズが動でケンが静、悪事も良いバランスのコンビでできていたわけですが、トラブルで片方がいなくなると調和が崩れてしまうんですね。
ヒリヒリしてハラハラしたいノンストップスピード系バイオレンスが好きな人にはおすすめです。

(面白さ:★★★★★★☆☆☆☆)


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