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ロッテリアにて

iPadで落書きでも描いて、載せようと思った。

アイスコーヒーとポテトを頼んで仕切りのある喫煙席を陣取って5分くらい経った頃だろうか

すぐ後ろの席から

「姉ちゃん!バナナシェイク持ってきてくれ。バナナシェイク!」
と、聞き覚えのある声が。

ゴールデン街でたまに出くわす厄介者のジジイが、そこにいたんである。

カウンターへ出向かず、ゴミ処理に来たウェイターを怒鳴りつけるように注文を叫ぶジジイ。

なんでだ。
なんであんたはそうなんだ。
ウエイターはお前の孫か。

そして、どうしてこうもよく出くわすのだ。

新宿は丸ごとお前ん家なのか?

っていうかジジイに限らず、新宿を住処にするジジイというのはなんでこうも無遠慮で無作法で口が悪く薄汚いのだ。

いや、ジジイに限らない。
ババアもいる。
いる。こういうババア。

部屋着みたいな格好でファストフードの席を我が家の座椅子のごとく陣取り、部屋でくつろぐがごとく店員を粗くこき使い、数時間にわたって長居するババア。

気づかれたくない。生憎、この席はジジイの前を通らなければ出口へ向かうことができない。

絵なんか描いてる場合じゃない、ジジイがバナナシェイクを飲み干して席を立つまでただひたすら仕切りの角に身を隠さねばならない。

何しに来たんだ私。
そもそもなんで私はジジイと知り合いなんだ。
なんでしょっちゅう厄介者ジジイと顔を合わせている?
どんだけ新宿にいるのだ私。

候補生か。
次世代の薄汚いババア候補生なんじゃないのか。

家から新宿までなら飾る必要もないとこの季節に革サンダルなんか履いてロッテリアでくわえタバコで絵なんぞ描いている。

near汚ババア。
これが第一歩と考えて間違いないかも知れない。

そっと背後の席の様子を伺う。
ボロいスラックスの膝にタバコの焦げ穴を開けたジジイが、まだ、いる。

さて、、、、どうやってこの席を立とう?

交差点
行き交う人
産まれる魂。
の、下書き。

これはオーストリッチで作る予定。

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