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これはラグビーなのか?:東京パラリンピック日記 8.31

 パラリンピックが始まった。もちろん見ているのだが、ここ一週間近く体調が今ひとつでnoteを書く気分になれず、空けてしまった。

 もう競技が終わってしまったが、今日は車いすラグビーについて。日本は金メダルを目指していたが、準決勝でイギリスに完敗してしまった。しかし三位決定戦でオーストラリアに8点差を付け、52-60で勝利し、リオデジャネイロ大会に続く銅メダルを獲得した。


「車いす『ラグビー』」?『車いすラグビー』?

 車いすラグビー、きちんと見るのは初めて。そこで思ったのは、「これはラグビーなのか?」という疑問。同じ車いすスポーツでも、車いすバスケットボールは、コートの大きさ、ゴールの高さ、その他諸々、通常のバスケットボールと同じだ。

 一方の車いすラグビー。コートはバスケットボールのサイズ。ボールは楕円でなく丸い。前に投げても良い。ドリブルもできるくらいだからノックオンのルールもない。オフサイドのルールもない。得点は「トライ」というものの1点ずつ。

 共通点は、車いすをクラッシュさせて相手を止める「タックル」が認められていることくらい。「ラグビー」を「ラグビー」たらしめているのはなんなのだろう?とさえ思うくらいだ。

 と言うわけで、これは、ラグビーを車いすでプレーする「車いす『ラグビー』」なのではなく、『車いすラグビー』という根本的に別のスポーツなのだと考えることにした。

圧倒的に攻撃優位のスポーツ

 その視点で見ると面白い。男女混合。プレイヤーの上肢機能と体幹機能の障害の度合いに応じて持ち点が割り振られ、合計点が8点以下に収まらなければならない。女子選手が出ていると合計点を0.5増やすことができる。

そのため、どの選手をどのタイミングでだれと組ませて出すか、と言った駆け引きがある。

 試合は、4人対4人で行われる。バスケットボールサイズのコートで4人ずつ、さらにタックルというかたちでオブストラクションのように相手を妨害するプレーができるから、上手くタックルしておけば大きなスペースが生まれる。シュートもする必要がないので、ボール保持時に得点につながる確率は、おそらく健常者のバスケットボールよりも高い。

 明らかに攻撃優位のスポーツで、次から次へと点が入る。どの試合もほぼ50点ずつくらいのスコアになる。コートの中のスペースの作り方、言い換えればディフェンダーの集め方が大きなポイントになるようだ。

 そういったあたりがわかるようになってから、また、「ローポインター」と呼ばれる選手たちのディフェンスを観察できるようになってくると、見ていて非常に面白い。

車いすラグビーを見るには?

 パラリンピック後、車いすラグビーはどうすれば見られるのか?

 まずは10月30日(土)、31日(日)に、日本選手権の予選がある。昨今の情勢を考えると有観客になる可能性はほとんどないだろうが。会場は埼玉県障害者交流センター。アクセスはさいたま新都心駅からシャトルバスを使うかたちになるようだ。

 そして日本選手権は、2月4日(金)- 6日(日)。会場は千葉ポートアリーナ。アクセスは、JR千葉駅から徒歩16分、あるいは千葉モノレール市役所前駅から徒歩8分。駐車場もある。こちらは感染状況次第では有観客もあり得るだろうか?