9.

・やさしいまるをしきつめて
 ちいさなすきまにちいさなものがこぼれる

・こんなに青白く夜を染めても月は星を灯したままにする

・傘の下から子猫を見る子を足を止めて見るあなたを見ている

・忘れないでと言った絵本の少年の名前を忘れてしまった

・あなたの星がわたしの空に
 わたしの星があなたの空に光る

・だれかと歩いたみじかい道を縫い合わせてひとりで歩いていく

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