7.

・毎日なにかの日でなんでもないひとたちのなんでもない日がない

・屋上の駐車場で見えないものが見えないのを見ているひとり

・目薬をさしクリームを塗り生き物の顔をして寝たふりの夜

・ごめん
 にバツつけていって真っ赤になったやさしいひとからの手紙

・買ってきたさんま焼く前に切り口の血をそっとぬぐってやるひと

・血はひえびえ巡るメトロノームを眺めている許せる/許せない

・傘を売る人が雨乞いをする
 救う人はかなしみを予言する

・バスは川を渡る
 橋の下昔逃げた犬がどこまでも駆ける

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