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hl
2015年10月17日 02:25
どうせなら骨やコンクリートの破片がよかったのに、あなたのシャベルが掘り当てたのは一冊のノートだった。 つまらない日記だ、と少し読んであなたは思った。土を払ってめくったノートには、だれかの生活の記録がところどころ薄れながら残っていた。 今朝はこの前買った水色の目覚まし時計で起きて、雷の光る水平線を眺めながら砂浜を往復した。 鞄のベルトが時計屋の前で切れて、大叔父の訃報を受け取った。 いつ