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観光望遠鏡

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屋上からの短い眺め
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2015年10月の記事一覧

フィクション

 どうせなら骨やコンクリートの破片がよかったのに、あなたのシャベルが掘り当てたのは一冊のノートだった。
 つまらない日記だ、と少し読んであなたは思った。土を払ってめくったノートには、だれかの生活の記録がところどころ薄れながら残っていた。

 今朝はこの前買った水色の目覚まし時計で起きて、雷の光る水平線を眺めながら砂浜を往復した。
 鞄のベルトが時計屋の前で切れて、大叔父の訃報を受け取った。
 いつ

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