サイゼリヤは香港の茶餐廳(チャーチャンテーン)だ◆Vol.142
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日本滞在もあとわずか。軽く食事をしながら打合せしたい、なんてときはファミレスが便利ですが、ファミレスも安くはありません。客単価の想定は1000円以上でしょうからそもそも安いメニューはあまりありません。そして味はまあそれなり、ですよね。以前は何かあればすぐファミレスに駆け込んでいましたが、最近はほとんどいかなくなりました。
でも安いファミレスがありますよね。そう、サイゼリヤ。サイゼリヤなら2品頼んでも1000円以下だったりと、かなり安上がりです。まあ味も値段相応でしょうけど、適当に食べて飲み物を飲んでスマートフォンを見せ合う、なんて時は十分です。現金オンリーの店がまだあるのが要注意ですけどね。
さて先日もサイゼリヤに行ってメニューを眺めていたのですが、イタリア「風」の料理が並ぶものの、まあベースがイタリアの日本食でしょう。味もアレンジされてますしね。隣の席を見ると飲み物だけで勉強している人、奥を見るとデザート食べているグループ、それぞれ思い思いに時間を過ごしています。ファミレスも同じことできるでしょうけど単価が高いから「ちょっと飲み物だけでも」って感じでは行きにくいところ(結局他のものも頼もうとすると高い)。
今回はハンバーグとミートソースパスタを注文。いやね、空腹だったので、、、それでも2品で1000円、安い。しかしハンバーグっていつからイタリアンになったんだろうなんて突っ込みたくなりますが、多彩なメニューを見て気が付いた。サイゼリヤって、香港の茶餐廳(チャーチャンテーン)じゃん、と。
茶餐廳もメニューは多彩。中華(という言い方はあれですが、まあ香港メシ)もあるしカレーやステーキもサンドイッチもある。デザートは無いですが、ドリンクも種類豊富。そしてドリンクだけを目当てに一休みにしに来る人もいるし、朝・昼・夕・夜と食事しに来る人もいる。客層も老若男女、問いません。茶餐廳は香港人の休憩&食事スポットなわけです。
サイゼリヤはファミレスだけど、安いメニューが多いことから手軽に立ち寄れるし、ドリンクバーとデザートもある。「レストラン」に使わなくてもいい手軽さがあります。そう考えると茶餐廳に近いお店なんだなあと思うわけです。
香港に来たことのある人なら茶餐廳がどんなところかわかるかと思いますが、まだ未体験な人に説明するなら「大衆食堂だけど軽食も飲み物もあるしのんびりできるお店」って感じかなと。最近は以前書いたようにリノベーションで小ぎれいにするお店が増えています。そもそも「あー、おなかすいた」「ちょっと疲れたからコーラでも飲もう」なんて具合に気軽に立ち寄れるところであって、「香港ローカルの地元のお店」なんてわざわざ言うほどの店でもないくらい、香港中どこにでもあります。
そう思って改めてサイゼリヤに行ってみると、たまに子供がちょっと騒いでいることがあっても「茶餐廳だしなー」と思うと妙に納得。もともと自分はその手のことは気にしないものの、さらに気にならなくなりました。
香港でも落ち着いて仕事や打ち合わせをしたいときはカフェに行くし、茶餐廳は「とりあえず」で行くようなところ。サイゼリヤもそんな感じだよなと。そういえば香港にもサイゼリヤがあるけど、「日本のカジュアルイタリアン」というより「イタリア風の強いきれいな茶餐廳」って感じでもあったなあ(たまに行きます)。
日本滞在もあと数日。香港に戻る前にもう一度サイゼリヤによって「茶餐廳説」を確かめたいところです。
今回は以上。以下に文章はありません。
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山根博士のスマホ取材の裏側
香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…
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