見出し画像

サンフランシスコから香港へのフライトが大トラブルだった

時系列が逆というか、アメリカの話を書く前に帰国のお話になります。アメリカから香港への帰国便でトラブル発生、まきぞえを食いそうになったのでどうなることやらと思ったのですが、遅延はしたものの無事に香港に戻ってくることができました。しかし21時間も飛行機の機内にいたのは初めての体験です。

1月19日、ニューヨークからサンフランシスコに移動して、昼間は市内を探索して夜の22:55発の香港行きのCX873便に搭乗しました。座席は非常口席で3人席、自分は通路側、窓側にもう1人。香港着が旧正月前日ということもあってか帰省客も多いようで、機内は満席でした。しかし非常口席は真ん中が空いていたのでゆったりできるなラッキー、と思ったのです。香港まで早く16時間、1月21日朝6:10に到着する予定でした。

ところが乗客の搭乗がほぼ終わって離陸準備かなと思った頃、後ろの方でなにやら叫んでいる乗客の方が。なんだろうなーと思っていたら、CAさんがそのお客さんをよりによって私の隣の席に案内。案内されながらも騒がれているので何がどうしたんだろうと思いつつも、このような方が隣で香港までの16時間はきついな、と思ってしまいます。

どうやら予約した座席と違う座席に割り当てられたようなことを言われていました(ちなみに広東語だったので香港人か広東人)。しかも座席には追加料金を払った、というようなことを言われています。混んでいるのでオーバーブッキングみたいになったのか、そもそも予約が正しくなかったのかなど詳細はわかりませんが、「お金を払った希望の席ではない」ということで激高されているみたい。

一旦非常口席の真ん中に座ったものの、離陸準備で向かいに座られたCAの方に再び大声で文句を伝え、手を振りながら身体も動かすものだからこちらにぶつかってきてもう辛い。こんなトラブルは初めてですが「これも経験」と無理やり自分を納得させようとしました。16時間の我慢はつらいけど(汗)

まあそうやってあきらめかけていたところにマネージャーの人がやってきて、お客さんはマネージャーに再び要求をしようとしたところ、ここでちょっとしたトラブルが発生。

すぐに離陸準備になって機体が動き出したのですが、その方は「やってられん」みたいなことを言って席を立って元の席のあたりへ。当然離陸準備中だから席を離れてはいけませんよね。そして結局その方の席に座っていた別の乗客の方が私の隣の非常口席の方に案内されました。この時、窓側に座っていた方と「ふうー」とお互い目を合わせて安堵の表情になったのは言うまでもありません。身の危険は感じませんでしたが、大声で叫び続かれていたら落ち着いて乗っていられません。

さてこれで一件落着かなと思いきや、後方でまた叫び声が聞こえて、トラブルは収まっていない模様。数分後(たしか非常口の案内のランプがついた)、機長からアナウンスがあって「ゲートに戻ります」と。そのままゲートに戻るとすぐに警察官が数名やってきてその方は連行されていきました。

まあ私も予約していたはずの席が全然違ったなんてことは何度かありますし、追加料金払ったのに真ん中席だったなんてことも。それでも機内で予約の控えをCAさんに見せても「機材変わったので仕方ないのでごめんなさいね」などと言われるだけで対処は無し、ってこともありました。物理的にどうしようもないものを、その場でもめても何も変わらないので納得するしかありません(到着後カスタマーケアにクレームは入れましたが、有料だったのに席が変わったときはちゃんと対応してくれた)。

その方はとにかく「これは違うからどうにかしろ」と。でも安全な飛行を妨害し(CAさんに攻撃)、他の乗客に迷惑をかけるような乗客の方は機長判断で乗せられないとなるのが当然でしょう。

最終的にその方の荷物を下ろす必要もあり、出発は3時間遅れの深夜2時くらいでした。真ん中の席に移られた方はCAさんに「元の席に戻りますか?」と聞かれ、私と窓側の方にも「このままでいいですか?」と。こちらとしては真ん中の方が代わりに来られただけでも安心したこともありますし、移ってこられた方も足が伸ばせる席ですからこのままがいいでしょう。3名で「このまま」と声を合わせて応えるなど、妙な連帯感が生まれましたw

さて離陸の直前に再び機長からアナウンスがあり、ちょっと聞き取れなかったのですが「まずは台北に向かいます」と。どうやらこのまま飛ぶと、到着時間帯の香港空港が混んでいて降りる余裕がないとのこと。またCAさんたちの労働時間の問題もありそう(台北で給油もしていたので燃料もぎりぎりだったのかも)。窓側の方は実は台湾人で、香港から乗り継いで最終目的地は台湾。「やったね」なんて3人で話していたら、台北では出れず経由のみ。自分も「台湾入国して1日過ごしちゃおうかな」なんて一瞬考えたのですけどね。

ここから先は

1,041字 / 2画像

山根博士のスマホ取材の裏側

¥500 / 月 初月無料

香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?