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バルセロナの「スマホ通り」をじっくり物色して「光るスマホ」を購入

IAA Mobility 2023取材の後はバルセロナへ。次はファーウエイのウェアラブル製品の発表会(9月14日)取材です。展示会2連続取材の後で身体は疲れ切っていますが、ファーウェイの発表会ですし気持ちは高まります。

さてバルセロナと言えば毎年2月にMWCの取材で滞在しますが、今年2月は取材が忙しすぎてのんびりできず、ホテルも中心部から離れた場所でした。カタルーニャ広場のそば、地下鉄リセウ駅付近から東に延びる路地にはスマートフォンの旧モデル新品を安く販売する店が20店舗くらい並ぶ通称「スマホ通り」があるのですが2月は一瞬だけ寄る程度。じっくり店回りをする時間はありませんでした。

この路地は入り口付近を見てもスマホ屋があるようには見えませんが、進んでいくと小さな店が続々と現れてきます。通りの名前はCarrer de Sant Pau。

今年2月の前は、コロナのせいで3年間バルセロナに行ってません。今回は取材まで2日間は仕事でホテルに籠っていたことと、ホテルがそのスマホ通りのそばにあることもあって、2日間ともお店をじっくりとまわることができました。

なお2012年、自分の携帯電話・スマートフォンコレクション1000台目はここで購入しました。

また2022年の様子の記事はこちら。

この通りで売られているスマートフォンは、ヨーロッパや周辺国から流れてきた旧モデルが中心。もちろん最新機種も売ってはいますが、こんなところにスマートフォンを買いに来る人の目当ては安いモデルでしょう。なのでお店に入るとショーウィンドウの上側が最近のモデル、下がかなり古いモデル、なんて陳列をしている店も一般的です。

この通りの店がいいのは旧モデルもちゃんと箱付きフルセットで、充電確認して動作する製品を売っているということ。ジャンク屋ではないのです。どれくらい古い製品があるかというと、今でも10年くらい前のものもよく見かけます。たとえば今回はサムスンのGalaxy Note3やGalaxy Megaをよく見かけました。なお複数の店で同じ製品が売られているので、かなり大量に流れてきているのでしょう(各お店の仕入れ元はどこも同じでしょうし)。

はじめてこの通りに来た10年以上前は、シーメンスのGSM携帯電話があるなどオールドモデルの宝庫でした。しかし時代と共に品ぞろえは変わっていき、5年くらい前は中国マイナーブランドモデルが増え、品ぞろえがややつまらなくなった時期もありました。

そもそもヨーロッパではキャリアがSIMロックを携帯電話にかけて格安販売していたのですが、スマートフォンの普及とともにその販売も無くなっていき、今ではほとんど見かけません。この通りの店はそんなSIMロック品のロック解除モデルのGSM携帯電話などを売っていました。しかしキャリアの売り方が変わるとそれも仕入れられなくなり、扱う製品も変わってしまうわけです。

その後はWikoやTCLの格安機が増え、またシャオミなども少しずつ増えていきました。それと同時にかなり古い製品の扱いは減っていきました。まあ新規仕入れが減ること、在庫も無くなっていけば当然でしょう。一方では超マイナーなヨーロッパ向けブランドの製品が増えてくるなど、それはそれでめずらしく面白さを取り戻していきました。

今回、2023年9月の訪問では、TecnoやInfinixなどTranssion系の製品をよくみかけました。対岸のアフリカから入ってきているのかも。

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山根博士のスマホ取材の裏側

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香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…

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